モンちゃんの体重は8.25。ダイエット開始から5ヶ月で約0.4減、人間にしたら4キロくらい、ゆっくりだけど着実に減ってはいる。肩のせ抱っこも若干しやすくなった。
ダイエットフードは飽きずに食べてるし、朝晩ダッシュしたりジャンプしたり庭に出たり運動もしている。夜どんなに寒くても、外に出たり部屋に入ったり、出たり入ったりを4、5回繰り返す。
(中略)
毎年のように、日の沈むのがめっきり早くなったのを見れば、冬至にかかる頃からなりとも、すっかりくつろいで、何もかもほどいてしまって、先のことは考えず、過ぎたことは済んでいようといまいと思わず、うつらうつらと暮らしたいものだと願う。朝は好きなだけ寝床にぐずついて、今日は何をするとあてもないままに、何をして遊んで過ごそうかなどと、春の永日を想うようにするのも楽しかろう。起きて遅い食事を済ませば、身の回りを少々片付けもするが、あちこち手を出しては始末がつかず、どうでもよくなって放り出す。本を手に取れば、読み込もうなどという気はさらになく、眼から頭の中をさらさらと流して、音声のひと節でも聞き取れればそれで足りて脇に置く。窓の日の移りへ目をやり、こうしていると冬の日もどうして永いものだと感心する。
20日に大寒に入ってからも日中は10℃前後まであって、仕事のない日は暖かいうちに河原に行ってゆっくり本を読もうと思いつつも、モンちゃんが起きてる間は出かけずに、一緒に庭と部屋を行きかう。
庭は固くなった土と天地返しして、落ち葉を拾っているうちに、海に入った時と同じく身体中の細胞がスーッと浄化された感じになる。モンちゃんは大植木鉢に乗って、隣のブドウ畑を飽きもせず眺めていた。
私が庭にいる間はモンちゃんも庭にいて、モンちゃんが庭にいる間は私も庭仕事してるうちに、モンちゃんのお昼寝タイムは3時をすぎる。
結局16時くらいに河原に出ると日は傾き始めている。ちょっとだけ本読んで、軽くヨガして夕日見てボーッとして、帰ってからプールへ。
みぞれ降ってた日に描いたT浜
殿、若い頃(6歳くらい)
殿モン
この殿の顔が変だったんで上のも描いた
S子さんが干し柿を、ママが白菜の漬物を送ってくれた。漬物はきつくしぼって何重にも密閉したそうだけど水分が思いきり出て水浸しになっていた、配達する人は困っただろう。わざわざ送ってくれるだけあってほんと美味しい。芯までよくつかっていて市販のものよりずっとうまい。コツは、日干しと寒さなんだそう。
「失われた時を求めて」ついに読了。いつか読もうと思ったのは10代の終わりでそれから30年、私もこの本を読んだといえる日が来るとは。何度か挫折して、頭から読み返し始めたのは2019年の早春頃、そこから約2年。
殿とビーを気にかけながら読んでいたこと、主に河原で読むことが多かったことで、読書は私の内ではなく、いつも外の世界へ広がっていた。至福の読書だった。
「この道」も読了。
殿のつぶやきのように読める、つまり読んでると殿の晩年の佇まいを近くに感じられる。今回図書館で借りて読んだので手元にないけど、またいつか読んでみたい。
◯気がついてみれば、寝床の中で笑っていた。声までは立てていなかったが、物に狂へるか、と我ながら呆れた。皿鉢ばかりが白く光るのも、暑さに茹だる生身が、じつは生きながらになきものになっているしるしかと思うと余計におかしい。
こんな笑いよりもしかし、老木が風も吹かぬのに折れて倒れる、その声こそようやく、生涯の哄笑か、未だ時ならず、時ならず、と控えて笑いをおさめた。