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ぼく、なっちん
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いしょがしいまいにちにゃんだ!
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るん!
やっぱりこれ坊やからなにか感じるものがあったのかな
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きょーいくてきしどーにゃ
未去勢のオス猫は縄張り争いしたり大きい声出したりして強さをアピールする
(発情は発情期のメス猫に誘発されて起こるみたいだけど、日照時間の短い季節はメス猫の発情期にはあたらない)
ここのところ坊やは落ちつきがなく、ニャーッ!と強い声で鳴くことが多かった
モンちゃんとしては、(おちつけーこぞう、ここでいちばんえらいのは、おれにゃんだ!)と、戒めのマウンティングをしてたんじゃないかな
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またやられたのにゃー
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でもきにちにゃーい!
坊やはモンちゃんにさからうことは一切ない
マウンティングされたら身動きしないでじっとしていた
その後も、モンちゃんを怖がることもなく、るんるんして屈託がない
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ちゅぎはなにちよー!
はっぱたおしかにゃ
坊やは、出会ったときからずっとモンちゃんをリスペクトしてるのは見ていてわかる
モンちゃんの声に導かれモンちゃんのもとに来て一命をとりとめたことを忘れてない、たぶん
もしかしたらモンちゃんは、ケガも直っていっちょまえの猫になってきた坊やを同じオスと認めて、ガチで遊んでみたくなってるのかもしれない
ついこないだまで、坊やが寄ってくるとモンちゃんはなめてかわいがってたけど、自分からはあんまり相手にしてなかった
マウンティングするモンちゃんを見て、これまで誰にでも優しくて、私が困ることはしなくて、全く手のかからないモンちゃんにも、野性のオスの一面があるんだなーと下僕は感動
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おれはやるぜ!
そんなある日、窓の外を見るとモンちゃんが、お隣とのフェンスの上にのってる!
モンちゃんはちらちら部屋の中私を見る
(おれいくぜ!おれいくぜ!いいにょか?あとでもどしてくれるよな!)
私が出て行くと隣の庭に行きそうなので気づかないふりをしていた
しばらくして見たら、フェンスの上にモンちゃんがいない
あー、行ったか、と思ったらモンちゃんはちゃんと家の庭にいた
モンちゃんのやることは間違いない
下僕はモンちゃんを信じていればいい
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たのもしーんだ、おれ!
もしかしたら、マウンティングされると坊やは落ち着いて、スプレーや腰フリなどに至らなかったのかもしれん
(もしかしたらとたぶんが多いけど、猫の生態は夜空の星のように想像するしかなくてそれが楽しい)
そろそろタイミングだよーとモンちゃんは教えてくれたのかもしれなくて、12月8日、坊やは去勢手術へ
3ぴき仲良く長寿をまっとうしてもらうため、下僕も自然に心がきまった
前日の10時でご飯終了したため、朝はモンちゃんがお腹へったーー!と絶叫、隔離してモンちゃんだけ早朝めし
お嬢と坊やは食いしん坊ではないので、一食遅れるくらい平気
午前中に坊やを病院につれていき、戻って2ぴきにご飯とお水
その後モンちゃんは庭に出て、コツをつかんだらしくまたフェンスに乗り(スツール→物干しポール→フェンスの上)、ついにお隣の庭へ
私が庭に出ると、フェンスのすぐそばで待っていた
フェンスの扉を開けて、入って入って、というときびすを返して向こうへ行ってしまい、「アンワー!」と大声で鳴いている
2年前まではしょっちゅう出歩いて、かわいがっくれてた家を覚えてるのか、そのおうちに向かって鳴いていた
が、特にリアクションもないのでモンちゃんはすぐ戻ってきて、そのまま家の庭に帰った
13時40分ごろに、これから手術しますと電話があり、14時には無事終わりましたー!と電話、早!
ポカポカ暖かいので河原にいた
6時にお迎え
手術前の検査もすべて問題なし
先生、摘出したタマタマを見せてくれた(汗)
白くてきれいで柔らかくて冷たかった
坊やは麻酔から覚めて目がバキバキ
ケタミンという乖離性麻酔薬で、ふわっと飛ぶらしい
呼吸を抑制しない安全な麻酔だそうだけど、自分で使う医者が多くて規制が厳しくなったとか
3ヶ月ぶりのレントゲンは、腐骨がすべて吸収されてきれいになってたが、麻酔で伸びた状態の骨を見ると左右で太さと長さが倍くらいちがう
ふだんの坊やの様子からは全くわからないのだが
坊やを保護してからちょうど4ヶ月くらい
4ヶ月、なんだかもっとずっと長くいた気がする
猫と私の関係は、人間の時間の感覚を超越した濃さがあるのだろう
年内の通院は終了、このあとは特に何もないんですけどー、できれば3月くらいにレントゲン撮りたいとのこと
おつかれさま、ありがとう坊や
何があっても一生大事にするからね
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きょうはあちょぶのむりねー
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帰ってすぐご飯むしゃこい
まだ鎮痛剤でぼーっとして、すぐには食欲出ないと聞いてたけど
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ビーのカラーつけてみたけど、のたうちまわっていやがるので外した
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帰ってすぐモンちゃんは坊やの匂いをかいでいた
こっちのカラーものたうちまわって自分で外した
殿もモンちゃんもカラー使わなかったし平気でしょう
ビーはよくカラー生活になじんでくれたなぁ
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河原ではN井久夫の「家族の肖像」を読んでた
図書館で借りたのでドストエフスキーを中断して読んでたけどとても面白いので、後で買ってもいいかも
◯精神の病が自然治癒力の大きい病いであるという、これはいささか根拠のある楽観主義的仮定をおいているのであるが、自然治癒力が働いている限り、患者にと家族の士気を維持することが最大の前提となる努力であって、その次に現状維持の努力
◯自己実現性の持つ陥穽とは、ある事態を予言することでその実現性を高めているのに、そのことに気づかないで、かえって予言のただしさが裏付けられたと思うこと、特に疾患の場合、悲観論をとるほうが治療者の地位はゆるがず周囲も納得しやすい
当人さえも己の病を軽くみられるのを脅威と感じる
悲観論は反駁されにくい構造をもつ
楽観論は反駁されやすいが、悪循環に陥る心配はない
良性の自己実現性になりうる
神がある、に賭けるとプラスかゼロである
無理にでも楽観論の立論可能性を探ってみるのがよいと思う
日本家屋につきものの、カビやきのこなど菌のにおいは安らぎをもたらすものである
自分が空っぽになり不安のない状態では(往診先の)犬との間に障壁がなくなる
とか