なぎのあとさき

日記です。

夏至

2021年06月23日 | 日々のこと

ムスクマローがどんどん咲いてきた
透明感のある可愛いお花は甘い匂いもする
夏らしい涼しげな花
70センチくらいに伸びた


咲きだしてしばらくたっても、雨が降っても花がいたまないエキナセア


スノーヒルも返り咲き


黒花フウロ


ハンサムボーイ

最近モンちゃんは、朝目が覚めると私の顔の横で寝ていて嬉しい。
マオちゃんは足元にいる。

ムーさんの「水と○」
公園のベンチで終盤を読んでいて、感動して涙。

父親コイーバに旅を止められて、「俺の人生にお父さんは関係ない!」と泣きわめくロメオに、クザーノが言う、

○今まで生きてきた全ての風景を、これから生きる全ての風景を、人生なんて言葉でまとめちゃいけないと思ってる。世界はそんなに簡単にできちゃいない

○お爺ちゃんの風景にはな、お婆ちゃんの見た風景も入っているし、父さんが見た風景も入っている
その皆が見た風景が、お爺ちゃんの中には詰まってる、お前も同じように、お爺ちゃんの見てきた風景が詰まってる。人生なんて言葉はそれを全部忘れることだ

○見たこともないことを思い出す。誰かの見た風景だ。人生なんていうのは、人間がひとりじめする風景のことだ。でもそんなものはないし、あっちゃいけない。

○長く考えてきたことだけど、言葉にすると何かが欠落する。変にかたちになる

○ロメオなら、何かが欠落した自分の言葉から、いつか俺たちの領域を導きだすだろう。そう思うと、奇妙なことだが、孫の未来が懐かしくなった。

その後で、無意識に待っていた展開になる。クザーノは眠っているカサンドルを起こさずに、カサンドルの子セレストと、新しい旅に出る。砂漠を歩きながらクザーノは思う。

○自分のこの新しい旅も、出会ってきた多くの人たちにとって、彼らの風景になる。彼らはクザーノを思いだし、クザーノの旅を思うだろう。そのとき、人生という小さな箱は意味をなさなくなる。

○人の魂はガラス糸のようなもので、複雑に張り巡らされている。---中略---
出会ったすべての人が風景を共有するならば、どうして魂だけが孤独に一本の線を描くことがあるだろうか。私とか、人生、なんて領域はない。魂は無限の網の目だ。

そして、ラストはこの小説を読んできた人なら誰もが望む風景になる。
ループしながら登場人物が増えていくけど、クザーノと甲一がはじめから一番好き。面白かった。
去年Cくんがすすめてくれて、その後で巨匠の話に度々出てきて気になって、やっと読んだ。
図書館で借りたので、文庫出たら買い。

公園の端は人が少なくて、いつも空いてるベンチが何個かあって、多摩川の上の空がよく見えて、富士山が見えるときもある。
河原より本が読みやすくてお気に入りのこのベンチに、この前先客がいて、知らない人だけど、この街のあちこちでやたらと遭遇するおじさんだった。
ほんと、こんなによく遭遇する人はいない。半白のロン毛で小柄で、冬はピンクのダウン着てて、ちょっとサーファー風なので顔を覚えているのだが、よほど、私と行動パターンが似てるのだろうか。向こうはたぶん意識してない。妖精さんか。


夏至の日は、高台の公園で、EちゃんとLINEしながら夕暮れの空を見ていた。
梔子が周りにたくさんあって、空気が甘かった。


東の空、19時すぎ
夏至時間は24日まで続くそう

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今年に入って徐々に声が出なくなってきていた社長が、検査入院して恐れていた難病だとやっと診断された。
もう仕事もできる状態じゃないので、私とMさんで事務所に行き、業務しながらこれからどうやって仕事を継続するか話合い中。
検査結果が出てすぐ、Kちゃんも泣きながら電話してきた。
私も、退院後、弱っている社長に会ったときは涙が出た。

テレワークになってすごく仕事がやりやすくなったと思ったらこんなことに。社長は年齢よりかなり若い人だったが、半年で20歳くらい歳をとった。
先のことはわからんなあ。ってことが、度々起こるよなあ。
今のこともわからんけど。

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