藤田裕行のゴマカシまで働いて「南京虐殺はなかった」と自らの歴史認識を正当化する卑劣なタチの悪さ

2014-05-10 09:05:43 | Weblog



      生活の党PR

       《5月9日小宮山泰子国会対策委員長 「国民投票法改正案」 衆議院本会議賛成討論 》

      昨日5月9日、衆議院本会議にて生活の党を含む与野党7党共同で提案した「国民投票法改正案」の審議が行われ、討論に党を代表して小宮山泰子国対委員長が賛成の立場から登壇、 法案は賛
      成多数で衆議院を通過、討論全文は党ホームページからご覧いただけます。 是非ご一読ください。    

 米ニューヨーク・タイムズ紙の元東京支局長ヘンリー・ストークス氏のベストセラー著書『英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄』(祥伝社新書)の中で日本軍による「南京大虐殺はなかった」と主張した部分は、著者に無断で翻訳者の藤田裕行氏が書き加えていたことが5月8日明らかになったと、《南京虐殺否定を無断加筆 ベストセラーの翻訳者》47NEWS/2014/05/08 19:00【共同通信】)が伝えている。

 ヘンリー・ストークス氏(共同通信に対して)「後から付け加えられた。修正する必要がある」

 藤田裕行氏(加筆を認めて)「2人の間で解釈に違いがあると思う。誤解が生じたとすれば私に責任がある」――

 記事によると、同書はストークス氏が、第2次大戦はアジア諸国を欧米の植民地支配から解放する戦争だったと主張する内容で、「歴史の事実として『南京大虐殺』はなかった。それは中華民国政府が捏造したプロパガンダだった」と記述されているという。

 ヘンリー・ストークス氏「(なかったとは)そうは言えない。(この文章は)私のものでない。

 (「大虐殺」より「事件」という表現が的確とした上で)非常に恐ろしい事件が起きたかと問われればイエスだ」

 藤田裕行「『南京大虐殺』とかぎ括弧付きで表記したのは、30万人が殺害され2万人がレイプされたという、いわゆる『大虐殺』はなかったという趣旨だ」

 記事解説。〈だが同書中にその説明はなく、ストークス氏は「わけの分からない釈明だ」と批判した。

 同書は昨年12月に発売、約10万部が売れた。ストークス氏単独の著書という体裁だが、大部分は同氏とのインタビューを基に藤田氏が日本語で書き下ろしたという。藤田氏は、日本の戦争責任を否定する立場。ストークス 氏に同書の詳細な内容を説明しておらず、日本語を十分に読めないストークス氏は、取材を受けるまで問題の部分を承知していなかった。〉――

 翻訳者藤田裕行が、「歴史の事実として『南京大虐殺』はなかった。それは中華民国政府が捏造したプロパガンダだった」と翻訳に当たらない自身の歴史観を無断加筆してストークス氏の歴史事実を歴史上から抹消している以上、「いわゆる『大虐殺』はなかったという趣旨だ」との釈明は虚偽(ウソ)に加える虚偽(ウソ)に過ぎない。

 「2人の間で解釈に違いがある」とか、「誤解が生じた」といった問題ではなく、この場に及んでウソにウソを重ねる二重のウソをついたに過ぎない。

 記事は最後に関係者の話として、〈インタビューの録音テープを文書化したスタッフの1人は、南京大虐殺や従軍慰安婦に関するストークス氏の発言が「文脈と異なる形で引用され故意に無視された」として辞職した。〉と、翻訳書『英国人記者が見た連合国戦勝史観の虚妄』の中の南京大虐殺や従軍慰安婦に関する記述に於ける信頼性の欠落を伝えている。

 日中戦争は1937年(昭和12年)7月に始まった。いわゆる南京大虐殺は日中戦争開始4カ月後の1937年(昭和12年)12月に起きている。

 ヘンリー・ストークス氏は南京大虐殺に関する自身の歴史事実を述べている。《【南京虐殺否定を翻訳者が無断加筆】「私の文章ではない」とヘンリー・ストー クス氏》MSN産経/2014.5.9 16:03)

 ヘンリー・ストークス氏(「歴史の事実として『南京大虐殺』はなかった」という文章について)「そうは言えない。(この文章は)私のものではない。ただ私は『MASSACRE(大虐殺)』という言葉は好まない。その言葉は使うことができない。日本語だと使えるだろうが、英語だと恐ろしくぞっとする。『大虐殺』と呼べないにせよ、南京で何か非常に恐ろしい事件が起きたかと問われれば、答えはイエスだ。(問題の部分は)後から付け加えられた。修正する必要がある。私に告げずに挿入すべきでなかった」――

 ストークス氏は「『大虐殺』と呼べないにせよ、南京で何か非常に恐ろしい事件が起きたかと問われれば、答えはイエスだ」と、事件の規模を伝えている。
 
 「何か非常に恐ろしい事件が起きた」――

 推察するに、あくまでも推察だが、ナチスのユダヤ人虐殺のように意図的に計画立てた、ナチス全体によるユダヤ人全体に対する整然とした集団的殺戮行為とまではいかないが、日本兵がお互いにいきり立っていて統制が取ることができない精神状態にあって、誰かが見境なく殺戮行為に出ると、他の兵士にたちまち感染して、混乱状態の中で暴徒化して見境なく殺戮を繰返すようになり、それが何日も続いたといった事件ということなのだろうか。

 要するに1923年(大正12年)9月1日発生の関東大震災時の朝鮮人虐殺に似たことが起きたということなのだろうか。朝鮮人が震災の混乱に紛れて井戸に毒を投げ込んだといったデマに踊らされて朝鮮人ばかりか、中国人まで巻き込んで見境のない殺戮を繰返し、それが1周間も続いたという。殺された朝鮮人は数千人から、中国人の場合は数百人からとなっているが、人数がはっきりしないのは政府が正確な調査を行わず、事件の隠蔽を謀ったためだとされている。

 朝鮮人の場合は、6千人という数字を挙げている記述もある。

 いずれにしても、ヘンリー・ストークス氏は「南京で何か非常に恐ろしい事件が起きた」と、大虐殺とまで言えない殺戮の存在を自身の歴史事実としていたことになる。

 だが、藤田裕行はそのようなヘンリー・ストークス氏の歴史事実をそのままに翻訳し、読者に知らせるべきを、相手が日本語を読めず、読み返しができないことをいいことに、「歴史の事実として『南京大虐殺』はなかった。それは中華民国政府が捏造したプロパガンダだった」と自身の歴史事実に翻訳する、あるいは自身の歴史認識に添った翻訳を行う卑劣なゴマカシを働いた。

 狡猾にもヘンリー・ストークス氏の歴史の事実を自身の歴史の事実にすり替えたとも言うことができる。

 卑劣にもヘンリー・ストークス氏を騙しただけではなく、多くの日本人まで騙し、ヘンリー・ストークス氏の歴史の事実とは異なる虚偽情報で踊らせた。

 ヘンリー・ストークス氏を騙したことは彼の人格を蔑ろにしたことを意味する。

 何という卑劣なタチの悪さだろうか。

コメント (1)
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