日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

目で味わう涼

2008-07-07 21:54:02 | CMウォッチ
夕方~夜にかけ、雨が降るという予報だったのだが、一向に降る気配がない。
そのためか、蒸し暑い夜だ。
そんな時、とても涼しげなCMを見た。
サントリー・伊右衛門の氷出し碾茶一式キャンペーンのCMだ。
このCMというか、キャンペーンは昨年に引き続き行われているモノで、おそらく昨年とても評判がよかったということだろう。
実は、私も応募したい!と、思っていたのだがチャンスを逃してしまい、今年またチャンスがあれば・・・などと考えていた。

キャンペーンのプレゼント内容が、氷出し碾茶一式なのだから涼しげなCMというのは、当然といえば当然なのだが、その作り全体に流れる時間そのものの優雅さなどに涼やかさを感じるのだ。
特に、個人的趣味も有り出演している女性陣のきものの涼やかさに、一瞬目を奪われたのだ。
新しいきものというよりも、きもので夏を過ごすコトが当たり前だった時代のような柄行。
とてもモダンで、本当に涼やかさを良く現している。
もちろん、柄として描かれている花々も夏という季節を現しているモノとなっている。
そして、背景となる川床。
いかにも京都・貴船あたりの川床という風情だ(実際の撮影は、違うとは思うのだが)。

夏のテレビCMというと、ビールやアイスクリームといった「冷たいモノ」が、主流で緑茶というのは、夏のイメージではない。
ただ氷出し碾茶のように、昔から冷たい岩清水でお茶を淹れる飲み方はあったようだ。
ただし、時間が掛かるため忙しい現代社会には合わなくなり、廃れていったのだろう。
暑い時だからこそ、午後のひと時をこのような贅沢な時間として過ごすコトが、本当は良いのでは?とは、思う。
もちろん、そんな時には亀廣永「したたり」(もしくは、松江・風月堂の「琥珀糖」←個人的独断です)のようなお菓子と一緒に頂きたいものだ。

「日本の生活には『目で涼を味わう』という、ステキな文化があった」というコトを、思い出させてくれる、優雅で作りこまれたCMだ。

天の川が見えるかな?-七夕ライトダウン-

2008-07-07 14:04:10 | アラカルト
今日は、七夕。
子供の頃は、短冊に願い事を書いて笹に飾ったものだが、そんな生活とは無縁になってはや何年・・・。
ロマンチックなコトとは別に、今日は「七夕ライトダウン」が、環境省他の呼びかけで行われていることになっている。
といっても、夜の8時~10時までの2時間。
一応、CO2削減の予測数値がHPに掲載されているのだが、どうせやるなら一晩中ライトダウンというコトは、できないのだろうか?

「ライトダウン」=CO2削減というコトばかりに目が行きがちだが、今日は七夕なのだからもっとロマンチックな理由付けがあっても良いような気がするのだ。
というのも、昨今のライトアップ流行は都市部地方関係なく、至るところで必要以上に明るくなってしまっている。
そのために、天体観測ができなくなってきているのだ。
そんな指摘は、拙ブログでも大分前にさせてもらった。
ところが、天体観測ではライトダウンに結びつかないのに、CO2削減となると、一斉に行動するというのは、どうしてだろう?

確かに、CO2削減というのは、企業だけではなく行政を含めた緊急的課題だ。
まして今日から行われる「洞爺湖サミット」でのメイン議題のひとつが、環境問題なのだ。
議長国として、その姿をアピールするためにもこのような官民一体となった取り組みは、大切だと思う。
思うのだが、なんとなく策略的な気がして、個人的にあざとさを感じてしまうのだ。

もっと、シンプルでロマンチック且子供の教育にも役立つ「天体観測のためのライトダウン」という発想は、ないものだろうか?
ベランダに椅子を出して、子供と一緒に星空を眺め、ギリシャ神話にある星々の話をしたりするのはとてもステキだと思うのだが・・・。

もうひとつ気になるのは、このようなイベントでしかライトダウンするコトがない、というコトだ。
先日来から「コンビニに24時間営業の自粛」というコトを、様々な自治体が申し出ているようだがコンビニの明かりより、無駄なライトアップの方が、資源の無駄遣いだと思うのだ。
全国各地にあるコンビニの消費電力と最近全国各地で見られるライトアップとでは、どちらが多いのかは知らないが、普段生活している側としては年がら年中ライトアップしている意味がないような施設のライトアップは、止めてもらっても構わないのではないだろうか。
もちろん、交通安全のためなどの理由がある場合は、その限りではないが「どう考えてもそれは無駄だろう・・・」と思われる施設のライトアップなどは、このようなイベント以外でも止めると言う議論が、この際あっても良いのではないだろうか?と、考えるのである。

食物自給率40%以下の日本でありながら、膨大食料品が、廃棄されてという事実と同じように、資源がなく、あらゆるモノ・コトを節約している毎日なのに、不必要なライトアップは本末転倒のような気がするのだ。
本当なら、就業時間内に仕事が終わり、オフィスの電気をサッサと消して、満天の星を眺めながら夕涼みという生活が、人にも資源にも一番イイとは思うのだが・・・。