日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

福田さん、もっと日本型MOTTAINAIバイオ燃料をPRしてよ!

2008-07-08 21:35:38 | ビジネス
讀賣新聞のWEBサイトに、「導入は慎重に」英がバイオ燃料の気候への影響調査報告書という記事が掲載されている。

バイオ燃料の原料となる穀物の作付け面積を増やすために、森林伐採や地下水の汲み上げをすれば、結果的に地球温暖化の歯止めになるどころか、悪化させてしまう危険性があるというのだ。
しかし、バイオ燃料だけではなく、最近家庭用洗剤などでもてはやされている「ヤシ油(=パームオイル)」などでも、同様の問題が大分前から指摘されている。

「ヤシ油は天然植物原料だから、自然に還りやすいので地球に優しい」というのは、一理だが、その生産過程において、森林伐採などが進んでしまえば、元も子もないというコトなのだ。
これから先の「地球に優しい」という視点で、重要になってくるのは「今ある森林資源や地下水などを減らすことなく、バイオ燃料や次世代のエネルギーを考えるのか?」という点なのだ。
その視点を忘れて、目先の「環境に優しい・地球に優しい」というのでは、意味がないのだ。

その意味で、最近次々と発表される「日本型MOTTAINAIバイオ燃料」などは、時代に即したモノだと思うのだ。
発表の時期がこの時期に集中しているのは、今開かれている「洞爺湖サミット」との関係があるのではないだろうか?
というのも、今回のサミットはこれまでのような「主要先進国」だけではなく、アフリカなどからの代表も数多く招かれているからだ。
当然、それだけ多くの国のメディアも日本に来ていることになる。
言い換えるなら、今というのは「日本型MOTTAINAI資源活用技術」を世界的にアピールする、最大のチャンスだといっても良いのだ。

いくら規制をかけようとしても、その規制ギリギリのところでビジネスをする輩は、世界各国にいる。
とすれば規制するだけではなく、新しい提案を積極的にする必要があると思うのだ。
そして、今の日本にはその技術がいくつもある。
とすれば、福田さん!議長国の顔(福田さんの顔という意味ではない)として、日本の技術をもっとPRしてくださいよ!
特にここ3週間余りの間で、発表されている「日本型MOTTAIAI資源活用技術」は、食糧不足に苦しむアフリカの人たちにとって、とても有益なモノだと思うからだ。
結果、その後の世界における日本の立場というのは・・・賢明な方であれば、想像できると思うのだ。

ハッとさせられるCM-富士フィルム-

2008-07-08 10:51:00 | CMウォッチ
富士フィルムの新しいテレビCMが始まった。
「世界は、ひとつずつ変えていくことができる」シリーズの「救急医療編」だ。

「救急車両が、病院に到着する」という場面から、始まるこのCM。
自宅で子供の誕生日(?)パーティーを楽しんでいるドクター宅へ、研修医から緊急連絡が入り、指示を仰ぐ時活躍するのが「富士フィルムの緊急医療映像システム」という内容だ。
この一連のCMを見ていた私は、電話に出たのがお父さんだったこともあるのだが、指示をするドクターが男性だとばかり思っていた。
ところが、最後の最後に手術服で登場するのは、子供と一緒に笑顔で楽しんでいたお母さんだったのだ。

チョッとした「どんでん返し」のような展開だが、最後の場面を見たとき、自分の固定概念というか、視点の硬直化に反省をしたのだ。
まず、どこかでドクター=男性だと、思い込んでいたような気がしたのである。
もちろん、パーティーの最中に掛かってきた電話に出たのが、男性だからというコトもある。
逆に、女性が電話に出て、ドクターが男性だったら違和感はなかっただろう。

私が、このように思っていたのは、日本では、このような場面の時実際には、電話に出るのは女性で、ドクターは男性というコトのほうが、遥かに多い気がするからだ。
何かにつけ、家庭のことは女性(=奥さん)に任せっきりで、自宅に掛かってきた電話に出るのは、奥さんというご家庭の方が多いだろうし、それが普通の光景のような気がするのだ。
また、電話に出るのが男性で、ドクターも男性、もしくは、電話に出るのが女性で、ドクターも女性というコトであれば、違和感を感じるコトはなかったように思うのだ。

「男女社会参画」ということばは、聞き慣れ過ぎてしまったような感があるが、それでも「暗黙の役割分担」のようなモノは、変わらず存在している。
職場では大分減ってきているようだが、家庭内となると以前とさほど変わってはいないのではないだろうか?
そんな状況を踏まえた上で、テレビCMを見ていたからだとは思わないが、私自身の中にその「暗黙の役割分担」が刷り込まれていたように感じたのだ。

女性の能力を活用することが、人材不足(≠人手不足)の解消にも繋がる、といわれて久しいが、日本における女性管理職者というのは、まだまだ少ない。
そして、女性管理職者の多くは「仕事と暗黙の役割分担」との間に揺れ、子供のいる家庭を半ば諦めてしまっている場合が多いと聞く。
とてもこのCMのような、状況ではないのだ。
だからこそ、人の注目を引くことができるのだが・・・。

「既成概念」というほどではないのかも知れないが、思い込みや刷り込みといったものから脱却し、より柔軟な発想をするというのは、難しい・・・。