日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

内定取り消しは、違法だったのか・・・

2008-12-22 12:51:47 | ビジネス
今日の毎日新聞のWEBサイトに、「内定取り消しの実態と言う記事が掲載されている。

企業倒産により、内定が取り消された学生さんばかりではない。
問題になっているのは、安易な内定取り消しだ。
企業の都合によって、社会人のスタートラインを無くしてしまうというのは、余りにも無責任のような気がする。

もうひとつ気になるのは、今だに多くの企業が「新卒重視」をしていることだ。
バブル崩壊直後から「就職(大)氷河期」と呼ばれた、就職できなかった世代がいる。
今30代後半に差し掛かった世代の人たちだ。
この世代の多くが、就職することが出来ないままフリーターや派遣社員(いわゆる「日雇い派遣」)となっている。
言い換えるなら「雇用については、いまだにバブル崩壊の後始末が出来ていない」と言う状態が続いているのだ。
そこへ、今回のアメリカ発の世界同時金融不安による「内定取り消し」が、起きているのだ。

とすれば、バブル崩壊直後からの「就職氷河期世代+金融不安直撃世代」が、今後非正規社員化することが予想される。
このような状況は、決して経済にも社会にもプラスになることではない。
と言うのも収入が不安定な非正規社員が多くなれば、社会保障費などの税収の安定が期待できない。
結果、より安定的な税収を求め「消費税率アップ」を含んだ、増税が必要となってくるのだ。
何より、消費そのものに影響を及ぼす。
そのようなコトを考えれば、安易な内定取り消しや「新卒重視」と言う採用方法は、決して企業にとってプラスとはならない。

何よりも、安易な内定取り消しと言うのは、「違法」と言うコトだ。
余りにもニュースなどで「企業の内定取り消し」が、簡単に話題になっているので知らなかったのだが、違法行為と言う意識のなさもまたこのような問題に繋がっているのではないだろうか?

罰則規定そのものが軽いのかも知れないのだが、少なくとも「違法行為」を簡単に行ってしまうと言う社会は、決して健全ではないと思うのだ。