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勇気を与える政治

2008-12-25 13:27:24 | 徒然
日経新聞のWEBサイトに、アメリカ次期大統領・オバマさんの「クリスマス演説」が掲載されている。

大統領候補の頃から、オバマさんのスピーチには明快で分りやすいことばが多かった。
英語の苦手な私ですらそのように感じるのだから、アメリカ国民が熱狂するのも分るような気がした。
その頃から一貫して使っていることばが「Yes、We Can」であり、「Change」だろう。
「我々なら、出来る」「改革」と言うコトなのだが、そこに込められた意味は単純な「我々なら出来る」とか「改革」ではなかったように感じる。
それが今回のクリスマス演説で、より鮮明に詳しく述べられているような気がした。
「我々がひとつになり、この難局を乗り越えなくてはならない」と言うことばがそれだ。

このコトバを聞いたとき「どこかで聞いたような・・・???」と言う気がした方はいないだろうか?
同じ言葉ではないにしても、先日の天皇陛下のお誕生日で「世界経済の後退により、厳しい生活を余儀なくされている人を案じ、英知を出し合って、この難局を乗り越えることを望む」と言う内容のコトを話されている。

このような天皇陛下のお言葉を聞いて、「そうだ!頑張らねば!!」と思った人は案外多いのではないだろうか。
本来であれば、このような「勇気を奮い立たせるようなコトバ」は、麻生さんから聞きたいのだが、やはり麻生さんでは無理のようだ。

麻生さんだけが悪いわけではない。
日本の政治そのものが、国民と離れたトコロで行われているのだから、仕方のないことなのだ。
今回の金融不安でも、企業の派遣切りや期間雇用社員切りなどが行われているにも関わらず、政策として有効な手立てが打てないまま今に至っている。
かつて、建設業は「雇用の調整業」とも言われていたようだ。
不況になると、公共事業を発注して建設業にお金を落とす変わりに、雇用を創出していたのだ。
そのような考えると、「大手メーカー・政府・建設業」は、「三位一体」的なトコロがあったのかも知れない。
ところが今回の金融不安は、そのような手法では何ともし難い状況になってしまった。
だからこそ、勇気を与えるような政治、政策が必要なのではないだろうか?

今まで、国民を勇気付けるような政治をしてこなかったのだから、当然「元気や勇気が出るような政策」は、期待できない。

オバマさんのクリスマス演説は、一歩間違うと保護貿易主義を推し進めるような内容にも取れる。
だが、その前に「みんなで一致団結をし、この難局に立ち向かおう!」と言うコトバは、国民全体に勇気を与えるように思うのだ。
それもまた、政治の大きな役割だと思うのだが・・・。
まずは、国民目線の政治とは?と言うところから、はじめて欲しいものだ。