日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

地方と国の温度差

2008-12-26 15:39:32 | アラカルト
コメントを下さった方へのお返事が遅れています。
申し訳ありませんが、しばらくお待ちください。

街中を歩いていても、気分的に「年末の楽しさ」と言うモノが感じられないコトに、不安と言うか、今の日本経済が置かれている状況が、もしかしたらバブルが崩壊し、山一證券や拓銀などが次々と破綻した時よりも深刻なのでは?と感じている。
実際、イブの24日夕方遅く近所のスーパーに買い物(クリスマスのためではなく、日常的な夕飯の買い物)に行った時、出来合いのお寿司などは売れていたのに、ワインなどの酒類を買い求めている人の姿がほとんどなく、「出来合いのお寿司に、小さめのクリスマスケーキで、家族でクリスマスなのか?」という感じを受けた。
それだけ、日本の生活者は「縮こまっている」のかも知れない。

そして、今日が仕事納めと言う方も少なくないだろう。
納会では「来年こそ、景気が回復し笑顔で1年が過ごせるように」と言うことばが、あるかも知れない。

その景気の弾みになると言うか、これまで景気対策として使われてきたのが「公共事業」だった。
それも道路建設が、メインだったのはご存知の通りだ。
その財源も「道路特定財源」があってのこと。
結果「母屋ではお粥をすすり、離れではすき焼きを食べる」と言うような状況になってしまった。
その「道路特定財源」を「一般財源として一部使う」と言う話があったのだが、いつのまにか「道路を造るため」になってしまっていた。
しかし、地方の首長さんたちは必ずしも「道路が欲しい」と言っているわけではないようだ。
それが、今日の朝日新聞のWEBサイトに掲載されている、道路予算確保の署名、11首長応じず 与党への不満背景と言う記事だ。

地方によっては「道路ではなく、他のモノで地域の活性化を図りたい」と言う首長さんがいても、おかしくはないだろう。
なぜなら、地方地方でその状況はまったく違うからだ。
記事中にあるように、「医療・福祉の拡充のために使いたい」と言う考えもあるだろうし、小中高校などの耐震補強事業に使いたいと言うトコロもあるかも知れない。
場合によっては、高速道路ではなく通信網の整備や、地元の大学などと共同でグリーンエネルギー開発や、非正規雇用者を農業従事者へ転換させるための「農業技術・訓練の研修施設の開設」と言うコトもあるかも知れない。

今や地方の「公共事業」を、国が考える時代は終わったのではないだろうか?
「道」を造ると言っても、「道路」だけが「道」ではない。
地方が豊かになるための「筋道造り」は、もっとイロイロあるはずなのだ。