日々是マーケティング

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知っているコトよりも使い方-漢字検定問題に思う-

2009-04-16 18:34:28 | 徒然
しばらく前から話題と言うか、事件になっている「漢字検定理事の私物化問題」。
昨日、理事長と副理事長の親子が記者会見をし、退任を表明したようだ。

それにしても驚くのは、この検定協会と言う財団法人の収益が莫大なコトだ。
もしかしたら「検定ビジネス」と言うモノがあるとすれば、同じような仕組みで収益が上がるのかも知れない?と、最近の「検定ブーム」に思ってしまった。
確かに、検定料という収入のほかに問題集などが協会の収入となるのだから、「検定丸儲け」と言うコトになるのだろう。

ただこの「漢字検定」の場合、その膨大な収益を上げることが出来たのは、「学校単位」での申し込みが、中心だった事が大きいようだ。
私が学生だった頃などは、このような検定試験と言うのは「英検」などの英語関係の検定くらいだった。
中学生の頃、「英検」の申し込み受け付けを学校で代行していたような記憶があるのだが、あくまでも自由参加だった。
そのためか?クラス全員と言うほどではなかったと思う。

実は、私はこの「検定試験」と言うモノをほとんど受けたことがない。
過去受けた「検定試験」と言うのは、学生時代単位取得対象となった簿記くらい(恥)。
まして「漢字検定」などは、受験する気も起きなかった。
もちろん、私が「検定嫌い」と言うコトもあるだろう(あの会場の雰囲気が苦手なのだ)。
だが、難しい漢字を多く知っているコトよりも、その漢字を上手に使って文章を作るコトのほうが大切だと思うからだ。
そのためには、様々な分野の本をたくさん読むことだと思う。

小学生~高校生の頃まで、ほぼ毎日「漢字の書き取り」をしてきた。
それは、学校の宿題だった(当時は、そんな宿題が毎日あった)のだが、その「漢字の書き取り」と言うのは、国語の教科書に出ている漢字を書き出すと言う方法だった。
もちろん、新しく見た漢字に限られるのだが、文章全体を読みながら新しい漢字を見つけると言うのは、一種のゲームのようで楽しかった(もちろん、書き出した漢字をひたすら書くというのは、つまらないし結構辛い)。
そんな中で、文章を読む力と書く力を身に付けてきたように思うのだ。

「○○検定×級合格」と言うのは、一種の「箔」になるのかも知れない。
だが、それがコミュニケーション力や表現力になるとは限らない。
今の社会を見ていると、難しい漢字をたくさん知っていてもコミュニケーション力や表現力が不足しているように思えるのだが・・・。