日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

流行なのか?和風カフェ

2009-04-09 20:15:18 | トレンド
春の陽気に誘われて、昼間チョッと出かけた。
と言っても、歩いて出かけられる範囲。
数年前、再開発と言うか商業地再整備で出来た、チョッとしたショッピングモールのようなトコロだ。
しかし、洒落たショッピングモールのつくりの割に、店舗の入れ替わりが激しく、しばらく行かないと、あったつもりのお店がなくなっていたりする。
その中で、再整備される前からあったミスドが昨年閉店し、寂しい思いをしていた。
と言うのも、私が学生時代から通っていたからだ。
そのミスドが閉店してから約1年近く、空き店舗状態となっていたのだが、その空き店舗に新しい飲食店がオープンしていた。
最近流行り(?)の和風カフェだ。

流行りモノというか、新しいモノに関しては「とりあえず」という気分で、試すコトが多いのだが、どうもそんな気になれなかった。
と言うのも、お店の前に置いてある写真つきのメニューリストを見たとき、「ハァ~、こんなモンですか・・・」という気がしたからだ。

私が思い描いた「和風カフェ」というのは、昨年サントリーが京都にオープンさせた「伊衛右門サロン」とか、同じく京都の一保堂茶舗の喫茶室「嘉木」、静岡の竹茗堂が浜松で展開している「リーフショップ・ちくめい」のようなトコロだったのだ(HPにUpされている「ローズジュース・カリスローズ」は一度頂きたい!)。
ところが・・・お店のつくりはモダンながらメニューは抹茶を使った甘味処と言う感じ。
どちらかと言えば、京都の「都路里」のような感じ。
もちろん、京都の都路里はお茶の老舗・辻利の茶寮だ。
その意味で「グリーンティー・カフェ」と言えば、そうなのだが・・・今と言う感じがしないのだ。

トレンドと言うのであれば、「伊衛右門サロン」のような雰囲気とメニュー構成なのではないか?
実際、老舗と言われるお茶屋さんなどが「日本茶に親しんでもらう」という目的で展開している「緑茶カフェ」は、お茶とお茶菓子がセットになっていて、ゆっくりとお茶を淹れてくれる(お店によっては、自分でお茶を淹れるようお店の方が、教えてくれる)。
そのゆったりと流れる時間を楽しみ、小さなお茶菓子に時々の季節を感じると言う、茶道の作法とは関係なく、時間と季節を楽しむようになっている(トコロが多い)。
むしろ、今の流行と言うのは、このような「和テイストのカフェ」ではなく、「和文化的時間と季節感を楽しむカフェ」なのではないだろうか?と、思うのだが・・・。

もちろん、そのカフェは若い女性で賑わっていたことだけは、付け加えておきたい。

データの見方次第で・・・

2009-04-09 12:31:11 | ビジネス
昨日、新聞各社のWEBサイトにJR東海が首位、トヨタは96位=就職志望ランキング-リクルート調査と言う記事が掲載されていた(紹介記事は時事通信)。
ご覧になられた方も多かったのではないだろうか?
そして、多くの記事に書かれた内容に、違和感を覚えた方も多かったのではないだろうか?

紹介をした時事通信社の記事だけではなく、新聞各社の記事には「リーマンショック以来、金融不安で直撃を受けた企業が順位を下げ、その代表的な企業が、これまで上位10位内の常連であったトヨタである」と言う内容になっている。
果たして、そうなのだろうか?
私個人は、むしろ「リーマンショック以降、トヨタを始めとする順位を下げた企業が行った、派遣切りなどの積極的なリストラ策」による影響ではないか?と、考えるのだ。
リーマンショックで、大きく利益を減らしたトヨタだが、それでも「世界のエクセレントカンパニー」であることには変わりない。
GMなどの救済策には積極的ではないにしても、トヨタほどの企業利益をあげれる国内企業はないのでは?と、思うのだ。
その意味で、今でもトヨタは「安定した企業」の雄なのではないだろうか?
しかし、その利益の多くは期間雇用社員や派遣社員など「厳しい経費削減策の上」で成り立ち、その「利益のためには簡単に人を切ってしまう」と言う、企業文化というか?企業体質を目の当たりにし、「自分が働きたい企業なのか?」という、不安を生んだのではないか?と思うのだ。

「安定を求めて」という意味では、JR東海などが上位にきた理由になると思う。
企業そのものが大きいし、かつてのような「国鉄・国労」というイメージは一切ない。
むしろ、「そうだ!京都行こう」などの広告などの影響か?企業としてスマートな印象がある。
その証拠に、同じJRグループのJR西日本などは「尼崎・福知山線脱線事故」の影響で、上位に入っていないようだ。
この事故で話題になったのは、無責任と言う印象を与えた経営陣と「日勤教育」と呼ばれた、モチベーションの下がりそうな非人間的なスパルタ社員教育だった。
やはり、そのようなイメージが定着してしまったJR西日本と「そうだ!京都行こう」などの旅情感タップリを訴えたり、かつての「シンデレラ・エクスプレス」のような「人の思いを運ぶ」という好印象を与えるJR東海とでは、まったく違うイメージを持って見られていると、考えるべきなのではないだろうか?
なぜなら、現在はまったくの別会社となっているが元々は「国鉄」であり、「日勤教育」などはかつての「国労」の泥臭いイメージを引き継いでいるだけで、同じようなコトはJRグループ全体として残っていてもおかしくはないからだ。

このリクルートのデータは、むしろ今の若者たちの「人としてどのように扱う企業に注目しているのか?(「どのように扱われたいのか?」と言うべきか?)」という視点で、見るべきなのでは?
そう感じるのは、私だけなのだろうか?