日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

その景気対策には、効果があるのか?

2009-04-08 22:12:24 | ビジネス
「景気対策」の概要が決まったようだ。
日経新聞を始めとするWEBサイトには、贈与税非課税枠を610万円に拡大 追加経済対策、財政支出15兆円と言う記事が掲載されている(紹介記事は、日経新聞)。

経済対策の目玉!(と言うのか?)が、贈与税の非課税枠の拡大ですか・・・???
私などのように贈与税が関係無さそうな人にとっては、関係の無い経済対策。
それも、贈与されるお金で家を建てるとそれも減税対象とすることで、住宅やマンション購入に積極的になると言う思惑のようだが、それも私にはまったく関係の無い景気対策。
と同時にもう一つの注目ポイントが、「ECOポイント制の省エネ商品の購入促進」ですか???
まるで、大手電機量販店のポイント還元セールのよう。
そんなことで、本気に景気対策になると思っているのだろうか?
もし、本気でそれが景気対策になると思っているのなら、日本の景気は回復していると思うんですが?

それよりも気になったのは、記事中にある「交際費課税の軽減」だ。
今や多くの企業にとって「接待交際費」そのものは、経費削減対象のトップに掲げられる支出項目だろう。
私が会社員時代の頃でさえ、真っ先に削減された項目だった。
その「交際費課税の軽減」ということは、接待されたがっている誰かがいるのだろうか?
一部の官公庁絡みの企業ならともかく、多くの企業にとって不必要と思われる接待は「時間とお金と労力のムダ」というのが常識となりつつあるのではないだろうか?
むしろ、そんな費用を他に使いたいと言う企業の方が多いのではないだろうか?
「企業間の接待」だとしても、今はそんな時代ではないと思うのだが・・・違うのだろうか?

「旧来型の公共事業」ももちろん含まれているのだが、この公共事業も最終的には今問題になっている直轄事業負担金に最終的に反映されるようでは、「景気対策の公共事業は、将来の地方負担金の増加」でしかない(紹介記事は毎日新聞)。
結果、地方がどんどん疲弊していくと言うのであれば、「景気対策」とはいえないのではないだろうか?

景気対策といっても、即効性が必要なモノもあれば中長期的視点にたったモノがある。
今回の景気対策は、即効性も???なら中長期的ヴィジョンも無いように感じるのは私だけだろうか?

オーケストラも参戦?-定額給付金商戦考-

2009-04-08 11:46:18 | ビジネス
既に、定額給付金が支払われた市町村もあり、いよいよ本格的な「定額給付金商戦」が始まった。
百貨店や大手スーパーは「12,000円福袋」的な、「お買い得セット」のような商品を準備したり、旅行会社などは国内旅行12,000円のパック旅行などを中心としたラインナップとなっているようだ。
もちろん、JRなども指を咥えてみているはずも無く、JR西日本ではGW明けから「西日本パス」と言う乗り放題切符をPRしている。
先週末から全国的に実施された「何処までいっても高速道路1,000円(厳密には、違うようだが)」などを当てこんだ観光地オリジナルの「定額給付金商戦」もあることだろう。
ホテルなどでは「12,000円ディナー」と言うプランもあるようだ。

そんな中、チョッと目を引く記事を朝日新聞のWEBサイトで見つけた。
それが、定額給付金で3回楽しんで 関フィルが企画チケット発売と言う記事だ。
クラシック音楽と言うと、「敷居が高く、スーツやドレスで行かなくてはいけない」という印象がある。
実際は決してそんな場所ではないのだが、どうもかつての学校教育のせいなのか?衿を正して、正座をして聴く音楽と言うイメージをもたれてしまっている。
もう一つ、クラシック音楽を遠ざけているのが、チケットが高いからだろう。
視点を変えれば、チケット代をオーケストラの人数で割ると、案外安価なのだが1万円を超えるチケット代は、気軽に買える価格ではない事も確かだろう。
そんな「敷居の高いクラシックに親しんでもらいたい」ということで、今回の「定額給付金でクラシックを聞こう」と言う企画が、誕生したようだ。

このアイディアは、クラシックだけではなく、スポーツなどでも応用できそうな企画だ。
WBC優勝で勢いの乗るプロ野球などは、観客動員が好調なのか?よく分っていないのだが、サッカーの日本代表の試合などは昨年よりも相当ディスカウント価格のチケット代にも関わらず、完売には程遠い状況にあると言う。
関フィルのような新規ファン獲得と言うだけではなく、既存ファンの掘り起こしとして、「定額給付金商戦」に参戦してみてはどうだろう?
もちろん、1回こっきりの12,000円ではなく、複数回楽しめると言う点が重要なのだが・・・。

こんな時だからこそ、文化資産投資が生活を明るくさせるのでは?
お堅いと思われているクラシック界からそのような提案をされた、と言うのはとても興味深い。