日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ユニクロのもう一つの戦略-UT-

2009-04-19 20:27:54 | ビジネス
テレビCMだけではなく、ユニクロの店舗でも「UT」を目にすることようになった。
ユニクロにとっては、「冬のフリース&ヒートテック、夏のUT」と言う感じだろう。
と言っても、売り場(我が家の近くの店舗)に限って言えば、昨年から展開している「少年サンデー&少年マガジン・コラボTシャツ」が値引き販売されていたのだが・・・。

今年のラインナップを見てみると、個人的に注目したいのは「葛飾北斎」と「ミュージアムコラボ」だろうか?
「葛飾北斎」の販売は6月~なので、実際の商品を見たわけではないのだが、チラシを見る限りでは下手な海外向けお土産よりも、優れたデザインのような気がする。
来年は伊藤若冲だろうか?それとも仙義梵だろうか?と、思わせる(伊藤若冲、仙義梵と言うのは、個人的好みなだけなのでユニクロさんとは、関係が無い)。
そして「ミュージアムコラボ」は、「沖縄美ら生み水族館」と言う全国的に有名な水族館だけではなく、「日本科学未来館」や「福井県立恐竜博物館」と言う、余り知られていない所とのコラボというのが面白い。
それだけではなく、このTシャツは子供向け商品だと言うことも興味を引く。
と言うのも、日本の子供たちの科学離れを懸念する動きがあり、その事と連動した企画のように思えるからだ。
来シーズンは、地方のチョッと変わったミュージアムとのコラボが実現すると、今まで興味が無かったモノ・コトに関心を持ち、実際にそのミュージアムに出かけてみたい!と言う、新しい行動を起こす可能性もあるからだ。

ただ、このUTで目を引くのはアパレルの中心と言われる女性モノよりも男性モノに力点が置かれている事だろう。
確かにTシャツと言うファッションアイティムは、余り性別は関係が無い。
実際、私などもメンズサイズのSを着ていることが多い。
その意味で、無理に婦人モノを限定的に増やすより、男性モノを増やすほうが在庫管理上もし易いだろう。
そんなトコロでも、ユニクロの戦略という気がするのだ。

それにしても、週末のユニクロは「折込チラシ」片手に買い物をする人の姿が多い。
と言うのも「週末限定商品」が毎週あり、それを目当てに買い物をする人が多いからだ。
その「週末限定」を買い物カゴ一杯に入れて、買い物をする家族の姿が目に付くのだ。
1品の単価は決して高くは無いが、家族分となると案外な金額の買い物になる。
そんなトコロも、ユニクロの戦略の一つだろう。

もう一つ・・・買い物をしている女性が、下着の入った袋から商品を出していた。
このような行動をするのは、オバサンのように思われがちだが、まだまだ30代のママさんたちだった。
しかし・・・袋に入った商品を出すのは×では無いか?
そのために、サンプルを展示してあるのだ。
買い物客にもマナーが必要なのでは?と、思った瞬間でもあった。