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女性マーケターから見た日々の出来事

霞ヶ関政策に振り回されるのは、そろそろやめよう

2009-04-12 08:11:31 | アラカルト
気の向いた時+覚えていた時にだけ見る、NHKの「爆笑問題のニッポンの教養」と言う番組がある。
拙ブログでの何度か紹介したことがあるので、ご存知の方も多いと思う。
先日、見ていたら「人口歴史学」という、聞いたことがない学問分野だったこともあり、興味深く見たのだが、その時、「政府=霞ヶ関政策って、案外将来像を考えていない、行き当たりばったり度が高いモノなのかも?」と、思った事があった。
それが「人口政策」だ。

「少子化」というコトバが、盛んに言われるようになって10数年だろうか?
1人の女性が出産する子供の人数が2人を切った頃ぐらいから、盛んに言われるようになった。
ところが、意外なことに30数年前までは「日本の人口爆発の懸念があり」と、むしろ「少子化」に積極的な政策を打ち出していたのだ。
とすれば、現在の「少子化問題」は当時の政策立案者からすれば、「大成功!!」というコトになるのではないだろうか?

おそらく、政府=霞ヶ関が考えたコトはこれほどまで、晩婚化が進み初産年齢が上がり、同時に高齢化社会が急速に進むとは考えていなかったのだろう。
「少子化政策」を政府が打ち出したとしても、これまで通り多くの場合(女性は)20代前半で結婚をし、30代前半までに2人の子供を出産するだろうと、考えていたのではないだろうか?
もちろん、急速な高齢化社会の要因(といっては失礼だが)となった、医療技術や医薬品の進歩を想像していなかったこともあるだろう。

別にこれらの政策の失敗(というべきか?)を、批判する気はない。
ただ、所詮人の想像力と言うのはコノ程度であって、「将来100年安心プラン」のような政策など打ち出すことが出来ない、というコトなのだ。
とすれば、補助金農業政策や公共事業の基となる試算などは、当てにならないと言うトコロから、考えなくては意味がないと言うことなのだ。
そろそろ、そこに気が付かなくては逆に日本の将来はないのでは?

これは、企業の「長期ビジョン」などにも共通していえることで、「企業のあるべき姿」を打ち出すことは良いのだが、それを事業プラン化(数値化)することには意味がないと言うコトだと思うのだ。
事業プランはあくまでも中期的なスパンで考え、社会変化に合わせて見直す、場合によっては止めるようなコトが必要なのでは?ということなのだ。
なぜなら、いつのまにか数値化された事業プランを達成することが「企業のあるべき姿」となってしまう可能性があるからだ。

そんなことを番組を見ながら、考えてしまったのだった。
(そんな、テレビの見方をしている私は、チョッと変かも知れないのだが・・・)