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イメージダウンは、どっち?-ゼロスポーツ倒産-

2011-03-01 22:03:51 | ビジネス
新聞各紙のWEBサイトに、「ゼロスポーツ倒産」という記事が掲載されている。
「ゼロスポーツ」といわれても、???という方は多いと思う。
運転免許書を持っていない私も、最初は??だった。
記事を読んで、深く眠っていた記憶を呼び覚まし、地元ニュースを思い出したのだった。

詳細は、新聞各紙の記事を読んでいただきたいのだが、これらの記事を読んで「イメージダウンは、どっちだろう?」と、考えてしまったのだ。
「ゼロスポーツ」は倒産してしまったので、イメージダウンは関係ないのだが、新規参入が相次ぐEV車市場という点で考えると、若干なりとも「やはり既存のガソリン車市場に参入するのは、難しい」という印象を与えたことになると思う。

だが個人的には、大口契約を結んでいた日本郵政の方が、イメージダウンになったのでは?という気がしている。
というのも、日本郵政に関する話題に明るいモノが無い。
多くは、郵便事業会社の赤字や正職員以外を対象にした大幅なリストラ策、昨日には、郵便局会社の赤字も報道されていた。
「納期が遅れていたのだから、契約破棄は当然」、まして「収益が上がっていない会社との契約は、早晩倒産になったのでは?」というコトになるのかも知れないが、その前に日本郵政の収益見込みが甘かったのでは?という気がするのだ。

収益が見込めていないのに、大幅な設備投資をする企業はまず無い。
「EV車の大口購入」という、巨額な設備投資をする前に、考えるべきことがあったのでは無いだろうか?
まして相手は、資金調達力などが低いベンチャー企業。
現在保有している業務用のクルマを、どうするのか?という点から考えても、チョッと無謀な設備投資だったような気がしてならない。

確かに、これからの自動車産業の一つの柱となるであろうEV車の活用は、企業にとってイロイロな意味での「イメージアップ」に繋がる。
何となく「EV車導入イメージアップ」だけが、購入時にあって、他の収益とのバランスや現在保有しているクルマの償却期間など、余り考えられていなかったような印象を持ってしまうのだ。

とすれば、この「ゼロスポーツの倒産」は、発注元の日本郵政のイメージダウンになってしまったのでは?
そんな印象を受けるのだ。