日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

若者から教えられる

2011-03-24 21:31:40 | アラカルト
先日、FM番組を聞いていたら「最近の若者、なかなかやるじゃない・・・」と感じたことがある。
それは、被災者の方々へ向けたメッセージを読んでいた時のこと。
「プラスになるコトを言うと、願いがかなうよ。だって口に+で叶うでしょ」と。
駄洒落だといえば、駄洒落の類だと思う。
でも、些細なことからでも前向きなコトを見つける、そのセンスにビックリしたのだ。

今回の震災で、日本経済はストップしたままの状態が続いている。
決して良い状況だとはいえない。
そんな中でも、若い人たちの間では「Buy東北」という動きが、出始めているようだ。

まだ麻生さんが総理大臣だった頃、拙ブログで集中豪雨災害のあった佐用町の特産品を現地に行って買いましょう、という提案をさせていただいた。
今回の場合は、被災地に行くことはできないが、東京都内にある被災県のアンテナショップに入荷されている商品を積極的に購入する人たちが増えているようだ。
それが「Buy日本」へと発展していけば、ここ何年も経済界を悩ませてきた「内需拡大」へと結びつくのでは。
もちろん、多くの企業が海外へ生産拠点を移している現在、そんなに簡単には「Buy日本」とはならないコトは充分理解しているが、「日本製品を見直す」キッカケとなる可能性はあるだろう。

だからこそ、「Buy日本」の戦略をシッカリ考えなくてはならないのが、私たち「いい年のおとな」のような気がする。
最近の若いもんは・・・案外、シッカリしているのかも知れない。







2つのCM-被災者支援CM-

2011-03-24 11:42:41 | CMウォッチ
昨日も「テレビCM」について、エントリをさせていただいた。
今日は、チョッと違った視点でエントリをさせていただきたい。

「東日本大震災」発生以降、頻繁に流れるACジャパンのCMについては、批判が多いと聞く。
個人的には、「普段、流し聞き・見ているCMがなくなり、民放番組が震災番組で似たり寄ったりだからこそCMが目立ち、流される量も半端ではない」というコトが、批判の理由なのだろう。
でも、その内容は決して嫌味なモノではないし、日頃忘れがちなコトを丁寧に伝えるCMだと感じている。

その中で「あいさつの魔法」というCMが、人気だという。
「ポポポポ~ン」という、あのCMだ。
被災地の子供たちも、このCMを見て「こんにちワン」とか「ありがとウサギ」たちに、少し元気をもらっているという話も聞く。
説教っぽい印象のCMよりも、単純で明快な明るいCMの方が、人の気持ちに響くのかも知れない。

そんな中昨日から、ACジャパン(旧公共広告機構)の「被災者支援CM」が始まった。
昨日から始まったモノは2パターン。
1パターンは、SMAPとトータス松本さんが登場するCM。
もう一つは、欧州リーグで活躍しているサッカー選手たち(できれば、槙野選手も使って欲しかった)。
この2つのCMを見て、感じたことがある。
それはSMAPとトータス松本さんのCMは、余りにもきれい過ぎる、というコトだ。
きれい過ぎて、私の気持ちにストンと落ちてこないのだ。
一方、欧州リーグで活躍しているサッカー選手たちのCMは、「ウン、ウン、そうだね」とある種の共感性を感じる。
私がサッカーファンというコトもあると思うのだが、彼らの映像と言葉は飾ったものでは無いという点が大きいように感じている。

彼らが自主的に行動し発言したモノがCMとして使われるという点では、昨日エントリした、阪神淡路大震災直後に流れた「水、水持ってってや・・・」と言うCMと似ている。
その人の心の発露、というと大袈裟だが、そんなトコロが強い共感性を呼ぶのでは?
事実、阪神淡路大震災の支援CMには関西在住の著名人の出演したモノがあった。
でも、その印象は薄い。
こんな時だからこそ、心に響くCMというのは「飾らない、心の言葉」であり、映像なのかも知れない。

SMAPとトータス松本さんのCMが悪い訳では無いので、その点はご理解頂きたい。