日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

音楽で寄付をする・・・

2011-03-15 21:56:02 | ライフスタイル
昨日からテレビでは、CMが流れるようになってきた。
と言っても、企業CMはまだまだ少なく代わりに流れるCMはAC(公共広告機構)のCMだ。
その中でとても気になったCMがある。

それは「国境なき医師団」のCM。
南アフリカの貧困地域で、感染病と闘うフランス人女性医師の姿が心打たれるCMだ。
私が気になったのは、その映像ではなくバックに流れている楽曲だった。

CMを見ると、小さな文字で「♪城南海」とある。
調べてみると、20代前半のまだまだお若い女性シンガー。
島歌を歌われる方のようだ。
だからなのか、歌声に哀愁を漂わせながらも芯の強さのようなモノを感じる。
楽曲のタイトルは「ずっとずっと」。
残念なことにこの楽曲は、このCMのために作られているため一般で発売をされていない。
代わりに「ドネーションミュージック」というカタチで、販売されている(このサイトを開くと「Pray for JAPAN。」という曲が流れます。とても素敵な心落ち着く曲です)。

「音楽で寄付を」という、方法もあるのだな・・・と初めて知った。
今、被災地の方々を救おうと色々な募金活動が本格化してきた。
「国境なき医師団」でも、この災害に医師を派遣しようと呼びかけている。
CMに使われている、城南海さんの「ずっとずっと」をダウンロードするとその半額が寄付をされる。
もちろん、城南海さんの楽曲でなくては良いだろう。
坂本龍一さんのお嬢さん、坂本美雨さんも参加している。
お気に入りとなる楽曲を探して欲しい。

一人でも多くの音楽ファンの方々に、このような寄付の仕方もあるのだ・・・ということを知ってもらいたい。

いつか見た光景

2011-03-15 12:08:19 | 徒然
「東日本大震災(「東北地方太平洋沖地震」)」以降、東京電力圏では色々な問題が起きている。
その一つが、昨日実施された「計画停電(「輪番停電」)」だ。
この「計画停電」が発表されてから、首都圏の多くの人(ばかりでは無いようだが)が乾電池やレトルト食品、カセットボンベ、水などを買いに走ったようだ。
「いつか見た光景だな・・・」と、思いながらテレビのニュースを見ていた。

私が「いつか見た光景」というのは、1973年に起きたオイルショックを発端とした「トイレットペーパーや洗剤を我先にと買い求める人たちの姿」だ。
この時は、オイルショックがいつ収まるのか不安で、石油製品だけではなく物流の不安から、大混乱が起きた。
当時中学生だった私も、買出しに付き合わされた記憶がある。

ところが、この騒ぎが収まった頃一つの出来事が分った。
それが「闇カルテル」と呼ばれるモノ。
「闇カルテル」というのは、業界内で販売価格を決める取り決めをしていた、ということ。
品薄状態にかこつけて、販売価格を吊り上げる話し合いをしていた、というコトだったのだ。
需要と供給のバランスからすれば、需要に対して供給が間に合わなければ、価格は高騰する。
「少しでも安いものを!」と買いに走っているはずの人たちが、自分たちで価格を吊り上げてしまっていたのだ。

もし、その時もっと冷静に生活者が対応していれば、このようなことが起きなかったかも知れない、そんな指摘がその後度々された。
そして今回の震災でも、同じ様なことが起きている(「闇カルテル」というコトではなく、「生活者が買い占めに走る」というコト)。

そもそも乾電池やカセットボンベが必要だと思う理由は、「計画停電が始まったら困る!」ということだろう。
困るから不安になり、不安を解消するために不安の原因である「停電」に対応するため、買い貯めるのでは無いだろうか?
そして一箇所での「売り切れ・入荷見込み不明」というコトが、より不安を煽り、多くの人を買い占めに走らせているのだろう。

でも冷静に考えれば、1日の内の2時間程度(×1ヵ月半・予定)だ。
買い占める必要があるほど、乾電池やカセットボンベを使うのだろうか?
懐中電灯で室内を照らすにしても、部屋中を照らさなくてはいけないのだろうか?
懐中電灯で照らしながら、カセットボンベで食事を作るというのは、むしろ危険なのでは?
この時ぐらい、スーパーのお惣菜と冷やご飯で我慢できないだろうか?
被災地の方々は、もっと過酷な中に身を置かれているのだ。

オイルショックが終息してから、我が家の押し入れには大量のトイレットペーパーと洗剤が占拠していた。
それを使いきるのにどのくらいの時間がかかっただろう?
直後に値段が下がったことで、母が「高い買い物をした・・・」と嘆いた言葉を何度聞いただろう。
そんなコトも、一緒に思い出した。

もちろん東京電力の方々の色々な発表を見ていると、説明下手で要領を得ない内容ばかりだが、そんな指摘をするよりも、彼らには、今火急的に解決しなくてはならない問題に取り組んでもらうコトが先だと思う。
机に向かって仕事をしている人が、現場で命がけで仕事をしている人の思いを無にするようなことがあってはならないのだから。