日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

愛あるお金の使い方-コーズマーケティング-

2011-03-31 07:55:12 | ビジネス
先日「愛のある経済」という言葉を使わせていただいた。
元となったのは、赤城乳業さんの「デッカルチェ」の「テレビCM」で使われているキャッチコピー。
作られたのは、震災以前で放送予定も今月始めだったようだ。
ただ、今回の震災で伸び伸びとなっていたようだ。

このテレビCMを見ながら思ったことは、「今の日本に必要なことは、愛のある経済と消費」というコト。
震災以降、「自粛・自粛ムード」で買い物といえば、ミネラルウォーターやガソリン、お米などの「買占め」というニュースばかり。
これでは、健全な消費行動とはいえない。
なぜなら、一種の「パニックによる不安な心理から起こっている」消費行動だからだ。
この不安が解消されれば、以前のような消費行動へと戻るのか?といえば、やや疑問なトコロもある。
というのも、日本の消費傾向は年々縮小気分にあったからだ。
いわゆる「欲しいモノがない消費」という状態が続いていた。

そんな中で起きた震災ということを考えると、気分や発想が変わる生活スタイルの提案がなくては、「自粛」が「縮小」に転換するような気がする。
そこで、提案したいのが「コーズマーケティング」と言われるモノ。

「コーズマーケティング」の成功例として挙げられるのが、ニューヨークの「自由の女神」修繕プログラム。
これはカード会社・アメックスが、「カード利用者」を対象に利用金額に合わせ、修繕費用を寄付するというモノだった。
そして同じような「寄付プログラム」が、今回の震災後に実施する企業が出てきている。
例えば、ファッション通販サイト「ZOZOTWON」だ。

この「コーズマーケティング」のポイントは、「寄付」をキッカケに「消費」を促すだけでは無い。

               ⇒該当商品を購入⇒寄付ができる⇒被災地復興資金
寄付付き商品を提供・提案をする
               ⇒企業イメージUp⇒法人税収入Up⇒経済復興・雇用促進
という生活者・企業・国(被災地)の3者Winの関係ができる。
先日経団連会長は、「法人税減税をやめてもらって結構」と発言をしている。
経済界側も、それなりの覚悟を持っているのだ。
とすれば、少しでも多くの法人税を払ってもらい、直接的な雇用促進のためにも「愛のある買い物・お金の使い方」を考えるコトが、長期戦となる被災地復興サポートになるのでは無いだろうか?

もちろん、このGWに経済的余裕がある方は積極的に東北新幹線などを利用(自家用車ではなく公共交通機関利用)して、被災してない東北地方への旅行をオススメする。
今必要なことは、「未来に繋がるお金を使う」という発想の転換なのだと思う。