日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

今だから考えたい、リーダー像

2011-03-30 11:39:37 | ビジネス
今週、金曜日になれば「東日本大震災」発生から3週間となる。
この間、津波による被害の大きさに驚愕し、東京電力・福島第一原子力発電の好転しない情況にやきもきし、プライバシーのない避難所生活の中でも見せる子供たちの笑顔や、感謝の言葉を忘れない被災者の方々、目に見えない放射線と劣悪な環境の中で闘い続ける現場の職員や消防、警察、自衛隊のみなさんの高い使命感と、職務に対する誇りに頭が下がる思いで過ごしている。
そんな思いの方は、私だけでは無いと思う。

一方、気になるコトがある。
それは、震災以降殆ど姿を見せない東京電力の清水社長だ。
既に新聞などで報じられているのだが、どうやら菅総理に怒鳴り付けれた翌日から、過労のため数日間入院をされていたらしい。
道理で、福島県知事や関連自治体への「お詫び行脚」が、副社長さんだったのか、と納得してしまう。
新聞などの報道では、震災発生以降24時間体制で指揮をとっていたための疲労、というコトのようだが、昼夜問わず懸命に仕事をしているのは現場の職員や関連会社の社員も同じ。冷たい廊下に毛布1枚、1日2食で過ごしている現場の方が、疲労困憊だと思うのだが違うのだろうか?

その菅総理も、最近すっかり姿を見せない。
見せないわけでは無い。
テレビのニュースなどでは、毎日「閣議などの姿」を見るのだが「発信力」となると、枝野官房長官ばかり。
もちろん、枝野さんのお仕事は政府の広報なのだから当然といえば当然なのだが、その枝野さんの会見から「総理のお考え」というような言葉が殆ど聞かれないような気がするのだ。
「政府として=菅総理」と考えれば良いのかもしれないのだが、印象として「菅総理って、何しているの?」という感じがしてしまう。
だからと言って、野党である自民党の谷垣さんの印象も「・・・」。
谷垣さんは、既に被災地に入って現地を見ていらっしゃるようなのだが、その被災現場を見て、「今必要なコトは、これ!」という提案を政府にしているのだろうか?という印象なのだ。
「被災地に行く」というパフォーマンスで、終ってしまっているのでは?と、勘ぐりたくなる部分もある。

今回の震災で、日本人の冷静で、人を思いやる行動は、世界が驚き絶賛した。
この姿を見た海外の投資家は「日本大丈夫だ」と思ったようだ。
でも、今日本に必要なのは強いリーダーなのではないだろうか?
平時のカリスマリーダーは、要らない。
緊急時に、的確なメッセージの発信できるリーダーがいない・・・それが、日本の悲劇のような気がしている。