満開を過ぎてしまった。緑の葉が顔を出している。
上り口すぐ左脇の木が石を抱えているのが見える。その横には天井石のように見える石がある。それ以上言う必要はないくらいに読者諸氏にはもう理解されているだろう。封土は搾取され、石室の石も殆どが搾取されているのである。
僅かに痕跡を残してくれているだけでも有難いのかも知れないな。
綾羅木郷遺跡内に下関市立考古博物館がある。
桜咲く緑の丘に開口部を見せる円墳がある。岩谷古墳といって二度も移築させられたという珍しい経験を持つ。
破壊するのも人間、守るのも人間、なにが一番いいのか。矛盾だらけの世界だろうな。
正面奥壁は大きな一枚岩のようだ。所謂鏡石というものだ。格子扉には鍵が掛かっているので石室には入ることが出来ない。
古墳周囲を歩いてみた。径百歩とはいかないがな。
石室の中に土が流れ込んでいるようにみえる。これはちょっとやそっとじゃない。取り除かないと中に祀られている神様まで土に埋ってしまうかもしれない。
甲塚古墳に妻が立つ。 石室の大きさに何度もびっくりさせられると思う。
石室に入ると尚更内部の大きさが尋常ではないということが確認できるのではなかろうか。
一言断っておかねばならないが、立てかけられてある箒は魔法使いの持つ箒ではないから。妻はドラクエⅣで魔法使いの役を与えられていたからな。因みに我輩は賢者で、長男が勇者、次男は戦士であった。そうそう遊び人の金さんもいたぞ。