CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】エピローグ

2016-02-19 20:59:06 | 読書感想文とか読み物レビウー
エピローグ  作:円城塔

そして、エピローグのほうを読みました
名前からして、こっちが後だろうと思ったんだけども、
こっちを読んでから、プロローグを読むべきなのだと知って
なんというか、残念というか、
いやでも、この順番で問題ないようにも思うところ
非常に楽しく読み終えたのでありました
ああ、そうそう、こういうのを読みたかった、面白かった

と、かっこうをつけているわけでもないですが、
たぶん、自分なりに理解したというか、
読んで面白いと思えたと、確認しているところであります
内容は、文章とか、小説といったことを
SF的に解体して読ませてくれたというか、
虚構と現実とをいったりきたりでもないか、
言葉遊びを相当に極めた一本だったと
そういう感じであります
形而上会話というか、設定がずっと続いていくけども
それを眺めているだけで面白いと思えるのであります

最終的にはラブストーリーが、人智を超えて、
誰もがひきつけられると、そんな単純なオチでは
当然なかったわけですけども、
なんだろう、オチてはいなかったんじゃないか
そう思わなくもないまでも、
文章を解体して、組みなおして、再構成、再構成、再構築と
そんな具合で、文章じゃないと説明できない領域、
あるいは、文章にすらできないもの
そういう何かを描こう、書こうとしているというか、
そういうものを取り扱った内容だったわけで、
ああ、読んでいて、なんとなくわかる、
そうだ、こういうのが文章から得られるもので、
これが読書だろうよ、なんて
一人ごちるというか、
変な病気をこじらせるような満足感を得たわけでありました

大変満足したわけだけども、
これを読んでから、プロローグを読んだら、
プロローグのことが、もっとよくわかったんじゃないか、
ああ、あのわけのわからない話は、
この物語で語られていた、存在しない文章であり、
書き換えられた文章だったのかしら
なんて、思いをはせたりしながら、
なんとも、円城塔づいた、ここ数日を過ごしたのでありました
楽しかった