森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

篤姫49回「明治前夜の再会」

2008-12-08 00:48:34 | ドラマ (大河)

 ちょっと泣きすぎて、鼻が詰まってしまいました。

とうとう江戸城を去る日やってきてしまいました。

近頃、私は「音楽の力」というものをしみじみと思うことがあります。今日もそれを感じました。「篤姫」の途中から使われるようになった女性ボーカルの澄み切った声の曲は、天璋院がひとり大奥の想い出に浸るシーンにぴったりでした。

あの時この時と想い出に浸ったのは、天璋院ばかりではなくそれを見ていた私たちもだったと思います。家定との出会いのシーン、二人で抱き合うシーン、皆懐かしかったですね。

籠に乗り込む時の滝山との会話は心に残りました。(正確ではありません。)

「本音を言えば、無念である。私の時に大奥を閉じなければならなかったとは。」
「天璋院様だからこそこのような首尾を迎えられたと思います。自らの運命を知った大奥が、天璋院様をここに呼び寄せたのだと思います。」
「大奥を閉じるのが、私の役割だったのか。」

幼き日に「人にはそれぞれ役割がある。」と、篤姫の母が言うシーンを思い出してしまいました。

「滝山、息災でな。」

今回は様々な方との別れが、切なかったですね。

扉が閉じて去っていく篤姫、その内側に残りお辞儀をして見送る滝山。

その翌日、乗り込んできた薩長軍が見た大奥にはたくさんの花が活けてありました。本寿院や天璋院達が活けて残していったのです。

「これが大奥か。なんと美しい。」と男達は呟きます。

その花は女たちの残り香。

―華々や 女御たちが 夢の後

と言った所でしょうか。

欲を言えば、この花が明らかに造花だったことが残念です。しかも量的に足りません。ここにお金を使うことは無理だったのでしょうか。
溢れんばかりの生花で、圧倒して欲しかったです。

それは諦めて、もうここまでのシーンがとても良かったので、楽しみにしていたあの方との再会のことをすっかり忘れてしまいました。

 

天璋院が一橋邸に移ったころ思い出しました。

質素な暮らしを余儀なくされる天璋院でしたが、それよりも辛いのは、重野が、静寛院が去って行った事でした。

でもそこに小松帯刀がやってきました。

また、碁を打つ二人。

もう昔の事だからと、迷いながらも好きだった気持ちを打ち明ける帯刀に、万次郎に聞いて知っていましたと答える天璋院でした。

それならば敢てと、養女にならなければ私の妻になってくれたのかと尋ねます。

篤姫はなんて答えるのか、本当に気になるところでしたよね。

「私の答えは、亡き夫家定公に相談いたします。」

「ずるいなあ。」と青年のように笑う帯刀でしたが、(そういえば、この人年とっていませんね)、篤姫の答えはずるいが上手い。感心してしまいました。

二人は別々の人生を歩み、別の人を大切にして生きてきたのですから。答えは無用ですね。

でもあの薩摩での時間は、天璋院にとってかけがえのない宝物であったことに変わりがありません。大切なお守りは、二人の絆の証。

でも、「また」とか「次に」と言う言葉に、帯刀は答えることが出来ません・・・・・。

 

次回はやたら盛りだくさん。大丈夫なのと思ったら、スペシャル拡大版らしいです。
HP で壁紙配布中。今回も素敵ですね。

 

 HPは→ココ

次回最終回はタイトルバックもスペシャル版、お見逃しなく。

 

―ついでですが「スキャンダル」も泣けたね~。
だけどイラついた。さっさとご飯、よそろうよ。ー

 

 

 <申し訳ありませんが、コメントなしでTBを送らせていただきます。皆様、今回は本当に良かったですね。皆様と同じようなところでウルウルしていました。次週は最終回。楽しみでもあり、寂しくもあり・・・

大河終わりて暮れが来る・・・ですね。>

 

 

 

 

 

 

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風の日に

2008-12-06 01:53:54 | 詩、小説

大気がド・ド・ドっと背後から押し寄せてくる気配がした

それらが波のように通り過ぎると

木々が呼応するようにうねり始める

海と同じ音を奏でながら

 

枯葉が雨のように降り注いでくる

私はその雨に打たれたくて

パンを買いに行くと理由をつけて外出する

 

「なんて素敵な季節だろう」

思わずそう言って気が付くのだ

春にも夏にも、秋にも

そして冬の何もない風景を見ても

そう思う

 

そうであるならば日々の暮らしも同じことのはず

「なんて素敵な毎日」

だけどそうは言わない私。

雷雨に出くわして微笑む人はいない

冷たい北風を歓迎する人は少ない

手をこまねいて嵐が過ぎ去るのを待つばかり

 

だけど同じように吹く風の日に

心惹かれる者もいる

パンを買いに行くと理由をつけて外出する

降り注ぐ枯葉の雨に打たれたくて

 

過ぎていく日々はちっとも素敵なんかじゃないが

「なんて素敵な・・」と言ってみる

風の中、舞う枯葉の下を歩きながら

 

 

 

 

 

 

 

 

 ※ 晴れのち雷雨
風が強い日でしたね。


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新作・早口言葉

2008-12-05 06:44:02 | 家族スナップ
ええと、とりあえず
「告発」って続けて五回言ってみて。

文字は見ないで言ってね。

読むと結構言えるけれど、文字を見ないとちょっと難しいですよね。

そんなことないよ、チョー簡単って思った方は

「告白」「告発」順番に五回言ってみよ。←命令形

文字を見ながらでもスムーズに言うのって、難しくなかったですか。
文字を見ないで言うと、一回でもかみまくってしまったりして・・・
「こくはくこちゅはつ・・・・」

皆様は如何でしたか?





「パパ、お団子を買ってあるけれど食べる?
     あら、早くも一本ないわ。」
「ア、それ、俺がさっき一本食べた。」

前にも言ったことがあるけれど、男の人って結構おやつ好きなんですよね。なんか買って置いてあげなくちゃ、食後が寂しそう。

「ああ、今日はいいや。みんなで食べて。」

このお団子、スーパーで買った普通のもので、いつも三本入りなのが気に入らない。でも、私が食べたいわけじゃないからさ。だけどいらないと言われたら、私が食べますよ。

「じゃあ、一本が俺ので、一本がルートの。」
「あの~、もしもし。君はさっき既に食べたと告白したばかりじゃないの。」

折りしもその時テレビでは、食品偽装を内部告発をした人の話。で、閃いたというわけです。


今年も早くも一ヶ月を切りましたね。
我が家は相変わらず、こんな感じです。




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相棒7-7「最後の砦」

2008-12-03 23:48:08 | ドラマ(相棒)
 今日も脚本は櫻井武晴さんでした。
いろいろ良かったですね~。

監督官導入に鋭いメスを入れた内容だったと思います。
リアル世間では、いよいよ裁判員制度の候補者名簿に載った人に通知が来始めました。裁判員制度の事は、「相棒」でも取り上げられていましたが、常に一歩前を歩いているみたいですね。

警察内部でいかに監督しあっても、取調べ中に暴行があったと言えば、「裏切り者」になってしまう。言わなければ正義に反する。
下柳の苦悩は痛いほど伝わってきました。
ひとたび裏切り者の烙印を押されたら、村八分的な疎外感を味わうことは容易に想像が出来てしまいます。
板ばさみになってトイレで吐くシーンは、下柳の追い詰められていた様子が本当に伝わってきました。

でも、薫達の目の前で自殺してしまうとは思いもしませんでした。止めることができなかった薫。優しいさ全開の薫には耐えられるわけがありません。
平静を保っている右京に
「右京さんは強い、そしていつも正しい。」と言う薫。

予告編の気になるセリフはここに繋がっていたのですね。


右京の強さは信念ゆえ。

野村警部補に
「あなたは警察官。下柳の死を無駄にしないためにも、変わらなければならない。」・・と言うようなこと(セリフは不正確)伝える右京。それを物陰から聞いていた薫は、右京の気持ちを知るのです。

「もうひとりの警察官を追い詰めることになるかもしれません。」
「俺も警察官ですから。最後まで捜査をします。」
と、二人で真犯人を捕まえに行くシーンは良かったですね。

その後、唸りたくなるようなシーンが続きました。

野村警部捕の移動は、なんと監督官。思わず窓に映った自分の姿を呆然と見つめる野村。
拳銃自殺をしたのは監督官だった警官だったと公表しないのかと言う右京に、必要がない、それが警察さ的な小野田の発言。

そして薫ちゃんのラストのセリフです。
「俺は右京さんが不正捜査をしても、そうしなければならない理由があったんだと思う。俺ら相棒ですから。」
なんかしみじみしました。
「諸刃の剣ですねぇ。・・・」右京さんの纏めの言葉が霞んでしまいました。

いや、霞んだのではなく聞きたくなかったのかもしれません。



「暇か」課長は出番なし。シリアスが崩れちゃうから?
なにげに信念貫いているラムネ様(いつから「様」に?)超クールです。

だけど今日はこの人。
シリアスイタミン、かっこ良かったです。
出会った時にあまり絡んでこないイタミンに
「今日はあっさりですね。」と物足りなそうな薫でした。

薫とイタミンのハートの熱さは、似ているんですね。

コメント (2)
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散歩道

2008-12-02 01:53:45 | 詩、小説

なんだか理不尽だと僕は思う
だって、もと来た道は閉ざされているんだよ
僕は母の、脂肪でぷっくり膨らんだ腹部をじっと見ている
もと来た道はそこにある
その道を辿って
もと居た所に帰りたい
僕は時々、何もかもがちょっと嫌になっちまってそんな風に思うのさ

もと来た道を辿って
もと居た場所に帰りたい
だけど、そこにはさ
行って、行って、
ずっと行ったら元に戻る仕組みになっているらしい。

いつかは必ず一方通行のその道をぐるりと回って、みんなもと居た場所に帰るんだ。

 

生きて、生きて、
ずっと生きたら、又戻る
母の子宮と繋がっている、僕のもと居た場所

「ただいま。」
「お帰り。疲れたかい。さあゆっくりお休みよ。」

そんな言葉をイメージして、僕はちょっと微笑んでみる。

 

いつかは行く一方通行のその道を、ぐるりと回って遠回り
ゆっくり行こう
楽しんで行こう
まるで散歩道を歩くように

 

―私を感じて、と風が言う
 僕らを見て、と木々が言う
 

 そこやかしこにそっと隠れ、じっと見守り、
時には語りかけてくれる、散歩道にはそんな何かがいるものさ

 

いつかは行く一方通行のその道を、ぐるりと回って遠回り
ゆっくり行こう
楽しんで行こう
まるで散歩道を歩くように

 

 

 

 9月5日4月19日


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篤姫48回「無血開城」

2008-12-01 08:30:53 | ドラマ (大河)

 出ました~、NHKお約束の幽霊。

でもこの幽霊シーンは、今回の涙ポイントでした。

江戸城を去らねばならなくなった天璋院は、仏間にて家定との「守る」と言う約束を果たせなかったのではないかと、謝罪し苦悩していました。

そこに現れた家定は、生きていた時と変わらない飄々とした雰囲気で、篤姫を慰めるのでした。

―守りたかったのは城でも家名でもない、徳川の心なのだ。

―好きに生きよ。いつでも傍にいて見守っている。

(セリフは不正確)

良かったですよー、このシーン。大河は幽霊シーンがいつも泣き所。上手だと思います。

 その後、大奥の者一同を集め、大奥明け渡しの件を皆に伝えます。
天璋院の声が凛々と響き渡る大奥。

―ここに集いし者は、皆徳川の家族。最後の一人までその落ち着く先を見届ける。

一生奉公の大奥の女達にとって、その言葉はどれほど頼もしく胸に響いたことでしょう。この人が居てくれるのなら大丈夫。天璋院はそう思うことが出来る、本当の「上に立つ者」だったのですね。

だけど、
「守りたいのは城でもなく家でもなく、徳川の心。家定公がそう言われたのだ。」
それを聞いて、本寿院などは「家定が・・。」とか言っていましたが、いつそれを聞いたのかと突っ込まれなかったことが、ちょっと残念・・。そんなシーンじゃないけれど、ね。彼女には「いつ~。」ぐらい呟いてほしかったな。

 

順序は前後していますが、インパクトのあった順に書いています。

 

勝と西郷さんとの対面シーン。
手ごわい西郷に対面は終わろうとした矢先、勝は天璋院から託された最後の切り札を差し出します。

斉彬から篤姫に渡された手紙。

西郷にとって、斉彬は親以上の絶対的な人だったのでしょうね。ある意味、西郷にとっての神のような存在だったのかも知れません。その頃の斉彬との会話から昔の自分を思い出した西郷。
「生きる道を探す。」

随分前に伏線を張っていたんですね。

それでも
「この手紙は篤姫様にお返しいたします。」と西郷が言った時、
我が家の夫は、最初はそれさえも通じなかったのかなあと言いました。私は時計をチラリと見て、
「大丈夫、時間切れ。西郷の粘りもここまでよ。」と、言いました。
ドラマとは違って、そうなるまでには本当のあれやこれやがあったのでしょうね。

 江戸を火の海にしないと決めた西郷は、京に報告しに行きますが、あまり良い顔をしない大久保がそこには居ました。先週から大久保の狡さは感じていましたが、彼の「鬼になる」と言うことはこんなことかとつまらなく感じました。西郷が先週幾島に見せた鬼っぷり、それと同等ぐらいのものが私の見たかった大久保の鬼でした。昔々のあのシーンが本当に良かったので、無駄な期待をしてしまいました。ああいうシーンを作るなら、もう少し彼のためにもちょっとした見せ場を作ってあげて欲しかったと思います。あと二回のうちにあるのでしょうか。

 なんだかんだと言いながら、「篤姫・尚五郎・西郷に大久保の青春の物語」という視点が、この物語にはあったように思います。

後二回です。

不覚にも予告編で涙ぐんでしまいました。次週も楽しみです。

 

  

NHKのHPにて壁紙配布中です。素敵ですね。

 

 

 

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