flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

昧耶稲荷

2016-05-04 00:00:00 | かみのやしろ

(まやいなり 愛知県蒲郡市大塚町西海道 1999年1月16日)
 東海道線三河大塚駅から昧耶稲荷の看板が見える。駅背後のマラ山斜面に造営された小さな稲荷社であるが、多くの崇敬を集めているという。この稲荷社の起源は分からないが、次のような伝説がある。その昔、山の麓に住む貧しい太郎作が、大金持ちになりたいと昧耶稲荷に願掛けをし、もし望みが叶ったら金の鳥居を寄進すると誓った。男は、近隣新城の叔父の材木屋を手伝って汗水垂らして働き、独立して大金持ちになった。この喜びを村人に知らせたいと考え、妻子の里帰りに傭人を付けて駕籠で往き来をさせる程になった。ところが次第に欲が出てお礼に金の鳥居でなく木の鳥居を寄付したため、家業が傾き村人からも忘れられてしまった。この故事から、商売繁盛を叶え贅沢を戒める神様として信仰が篤く、遠方からの参拝者もあるという。
 マラ山
   奥の院狐塚
 大塚を望む
 西の郡の海を望む

コメント
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