flow Trip -archive-

「漂い紀行 振り返り版」…私の過去の踏査ノートから… 言い伝えに秘められた歴史を訪ねて

見付天神

2018-11-26 00:00:00 | かみのやしろ

(矢奈比賣神社 静岡県磐田市見付 2006年2月21日)
 境内は神の使いとして鶏や犬、猫などが飼われており、賑やかである。創建時期は明らかでないが、平安時代の延喜式神名帳に名が見える。祭神は矢奈比賣命(やなひめのみこと)を祀り社名となっているが、相殿に菅原道真を祀るため見付天神と呼ばれる。境内に霊犬神社があり、鎌倉時代の正和年間頃、信州光前寺(長野県駒ヶ根市)では早太郎(悉平太郎)という山犬が飼われていた。その頃、矢奈比賣神社では、怪物に対して人身御供(生贄)の風習が続けられていた。社僧の一実坊弁存は、怪物が早太郎を恐れていることを知り、この光前寺を訪れ早太郎を借り受けた。そして早太郎によって怪物は退治され、弁存から光前寺に大般若経を贈ったと伝えられている。 そして早太郎は、光前寺の本尊、不動明王の化身であったと伝わる。
               

(関連記事:悉平太郎と霊犬神社 早太郎)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする