京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

石も木も光る

2008年07月24日 | こんなところ訪ねて
大暑に入って、気まぐれも高じ、ものずきにも午後の京都御苑に立ち寄る。
木漏れ日さえ避けようとベンチを選び、座った。

日を受けて透きとおる、青いもみじの葉が美しい。
蝉しぐれ、夏の風物のひとつとして、シャーシャーと聞こえくる響きが楽しくもある。
木陰の涼しさは、炎暑の下でご馳走だ。

汗がひき、風に涼しさを感じられるまでになって眠気さえ感じてくる憩い人の前を、埃をあげて車が通って行く。
御苑管理の車だ。行ったり来たり、そのたびに砂利みちの埃が舞い上がる。
カラスが鳴き、子雀が数知らずどこからともなく集まってくる。
   雀の子そこのけそこのけ……、車が通るよ、危ないよ~。

細く浅い、小さな流れに、パシャパシャと水しぶきをあげて裸の子供たちが走り回っている。こんなところで…。
園児ぐらいの子供たちと母親の、ちょっとした集団。
梅林の下にビニールシートを敷き並べ、涼を求めて。
蛤御門を背にして東を見れば、来月には点火される東山の「大文字」が眺められる。


砂利の照り返しもまぶしい。
    石も木も眼に光る暑さかな   去来

「大暑」の節気、「極暑」と言うも、字づらはまさに「酷暑」である。
もうすでに酷暑、暑さも極み?。
本当の暑さは、最高気温の更新はまだこれからだけれど、もう充分なのに。
気を抜けば、暑さにやられる。立ち向かう?そんな~~~。なすすべは…。

    念力のゆるめば死ぬる大暑かな   村上鬼城

こんな句、目にしただけでも気が萎えそうだわ….。また明日も暑いんだろうな。

コメント (2)
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