京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 十三歳のお手柄

2011年02月21日 | 日々の暮らしの中で
            
昭和51年、当時勤務していた中学校は創立30周年を迎えていた。
記念式典を伴う学校祭に向けて、1年A組40名全員の力を合わせて参加しようと作製した作品が、この「四季」。   

記録によると、美術の教師に助言と指導を仰ぎ、クラス選出の実行委員たちで10月18日にこの原図を作成している。
完成時の大きさは1.8m×2.2m、その下絵の40分の1を各人が担当した。
個々の木版に、切り分けた下絵を写してレリーフにしてから、モザイクで凹凸を工夫。色を付けながら修整、季節の変化と全体のバランスに苦慮して仕上げていたようだ。
放課後の教室は小さな頭を寄せ合う賑やかで楽しい場所だった。
12月9日、ベニア板に40枚を一枚の絵に張り合わせ、裏から添え木を当てて釘で留め完成の運びとなっている。

 利根川の堤防で、写生大会の日
四季、姿を変える、13歳だった彼らの中学校生活の一年間。
式典当日はもちろん、長らく飾られていたと聞いている。しまい場所がなかっただけかもしれないが。彼らの卒業アルバムをきっと小さく飾ってくれてもいるだろう。

「卒業」をテーマに何を書こうか考えていたのだが、思いもかけぬ引き出しが開けられた。
良くやったと思う。みんなの力が合わさった成果に誇りが持てていた、いい思い出。
13歳のお手柄やわ!!  …一度逢いたいなあ。

私の卒業・修了証書は当分先の話になりそう~。
コメント (8)
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