京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 「四の凶」の呪縛

2011年02月03日 | 催しごと
      

立春が一年の初めと考えられることから2月3日は大晦日であり、季節の移り変わる時、まさに「節分」となる。
悪鬼を追い払い、福を呼ぶ「鬼やらい」・追儺の行事が行なわれる六波羅蜜寺に出向き、気の済むようここ一番にかけておすそ分けに預かることにした。
宮川町の芸舞妓さんたちによる福豆まきのあと、六斎念仏による追儺式が催された。

マイクを持った恰幅のいいご住職だった。
 福はうち、ではありません。ここでは「ふくかっこめ~」と言います。「福をかき込め」の意味です。では一度練習してみましょう。
 「ふくかっこめ~・ふくかっこめ~・ふくかっこめ~」

次々に豆が正面から飛んでくる。みごと!ワンハンドキャッチもあればコートの襟元に、バッグの隙間にとまで置いてくれる。おかげさまで手に持ちきれないほどの福をかき込んだ。
思わずニタニタ!ありがとう~。上出来過ぎてなにやらこわい。

    
       
          
              
太鼓が鳴り出し鉦が叩かれお念仏を唱えながらわずかな動きだが踊るようにして堂内を若者が廻る。民衆の娯楽として発展した芸能六斎に対し、念仏踊りの流れを継ぐ本来の念仏主体の六斎念仏であるという。

口から六体の阿弥陀仏を吐き出している空也上人立像、もう30年は昔のことだが、ここでガラス越しに一度拝観したことがある。秘仏で辰年に一般公開されるとあった。
鉦を鳴らし念仏を唱えながら悪病退散を祈りつつ歩くという上人像だ。

運気上昇などといかなくても、無病息災を祈願、身を慎みながらもこれで思い煩うことなく過ごせるはずだ。

駅の階段を上る時、突然に左膝小僧の芯にチクンとした痛みが走った。
「四の凶」の呪縛。警告なのかと頭をかすめる不安を黙殺しても、歩くと不安に追い討ちをかける左膝のかすかなチクン。
あー、やっぱり?

コメント (10)
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