京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 三百年後… まず足もとを

2011年02月23日 | 日々の暮らしの中で
              

今年は「国際森林年」だと記事で読んだことがある。

立松和平氏の『遊行日記』で知ったのは、「古事の森」と名付けた、日本の木造文化を守るための森作りの活動があることだった。
日本は木の文化、富が集まるとまず木の家を建てたという。
神社仏閣も然りで、ただ、その維持管理のための修復を考えたとき、このままいけば心柱や柱の修理に必要な檜が日本の森林から消えていく危機にあるという。

そこで国家的規模で植林の活動が始まった。直径1メートル以上の檜を採る森として第一番目に植林したのが京都の鞍馬山だった。そして奈良の若草山、筑波山麓、高野山、北海道の檜山、岐阜の裏木曽と続く。今から植えれば300年後の修理に間に合うからという、なんとも長大な時間がそこにある。

先人達の「布施」で今私達が楽しみを得ていられる。であるなら、後の世の人にする「布施」もしなければならない、と。なんの見返りも求めない。むさぼらず、へつらわず、ごく平常心によって。

法隆寺の昭和の大修理の記録映像が、幸田文さんのしっとりとした語りで早朝のNHKに流れていた。熊野古道ウォーキング初回の日だったと思う。

   宝ヶ池公園へ 
ほんのひと時を森林浴などといって癒しの恩恵を被っている。
これまで考えたこともなかった「国際森林年」、何ができるのかとふと思ったが…、我が家の管理だけでもたいへんことやな…。 
コメント (6)
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