Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

上海博物館

2007-06-03 16:01:09 | 東アジア
はじめてギメに行った時、偶然ご一緒した大阪の博物館の学芸員の方に「中国で一番の博物館は上海」と聞いた。そこで次に出張で行った時、空き時間を利用して行ってみるとすごい充実振り。短時間ではとても見きれないので、今度は上海蟹を食べに行くついでに時間をとって行ってみた。

すると博物館の周りは長蛇の列。尻尾がどこにあるかも分からないほどとぐろを巻いている。それというのもちょうど開催中のこの展示↓のおかげ

書画は作品保護のためなかなか公開しないので大人気のようだった。

あまりの列の長さにあきらめようかとも思ったが、他に行きたいところもなかったので覚悟を決めて並んだ。結局、館内に入るまで2~3時間待ったと思うが、回りの中国人を眺めているだけで意外に退屈しなかった。というのも中国人、大体じっとしていないのだ。グループの誰かが必ずどこかへ消えて、食べ物を手にして戻って来る。くしに刺したイカだったり肉まんだったり。へー、こんなもの食べるのね、と思っているうちに入館できた。中国人お得意の割り込みなどなかったのは上海の民度が上がっているのか、書画を見に来るようなインテリだからか。

中に入ると特別展はまた長蛇の列だが、それ以外は普通の入り。こんなことなら入り口を別にしてくれれば、と思うがしょうがない。

1階の彫刻の部屋から観覧開始。
まずこの仏像にやられる。
 
青州の菩薩半跏思惟像。6世紀、北斉の石像彫刻。

そしてこれ、唐のものだったと思う(よく覚えていない)騎馬戦士像。
 
表情が実にリアルだ。

隣は青銅器の部屋。さほど興味がないので飛ばそうかとも思ったが、ここがまた充実していておもしろいものがある。
 
豊穣を祈る祭器なので動物紋がたくさんあるのだ。

 
おなじみ副葬品の伎女たち。
唐三彩ももちろんふんだんにあり、

そして中国といえば磁器。
  
  
あれもほしい、これもほしい、と思わず身もだえしてしまう。

中国磁器のコレクションと言えばもちろん台湾の故宮博物館が最高峰で、皇帝が所有していた名品などはあちらへ行ってしまったわけだが、ここにもすばらしい作品がたくさんある。特に明代、清代初期の白磁、染付けはいいな~。

1996年に改装された上海博物館はゆったりしているし、展示や照明も工夫されてとても見やすく、すばらしい博物館だ。
現在の中国はどうやら博物館に力を入れているらしく、地方に行っても州都には必ず巨大な博物館が新設され、でも中身はスカスカだったりする。古いものはどんどん壊してしまう中国で、美術品だけはせめて残そうということか。

おまけ、というかこれが主目的だった上海蟹づくし。

ゆで蟹はガールよりボーイがおいしいそうです。

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コメント
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