Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

西チベットの旅 14

2007-06-22 19:49:49 | チベット文化圏
6月26日 アリからドマル

アリを発って新蔵公路をカシュガルへ向かう。ラサに通じる道の中でも最も荒涼としている道だ。

岩山とたまに見る羊以外、何もない道をずっと行く。
お昼になってようやくパンゴン・ツォ到着。

標高4300メートル、東西に113キロもある細長い湖で、西側4分の1はインド領になっている。これを渡ればラダックのレーまですぐだ。
穏やかな湖で、いとも簡単に越境できそうだが、さすがに国境らしく、湖畔のお昼を食べた食堂には中国軍の人間がやはり食事に来ていた。
つまみ食いさせてもらった魚つみれの揚げ物がむちゃくちゃおいしかった。

湖のしばらく先に湿地帯があり、そこにオグロヅルがたくさんいた。

夏はチベットにいて、冬になるとブータンへ越冬に行く。英語ではブラックネック・クレーン、日本語ではオグロヅル。確かに首も尾も黒いけどね。

標高4450メートルのドマルはトラック・ステーションのような所。

ここに軍の駐屯地がある。

まだ十分明るいのでしばらく先へ進み、きれいな川の流れる平坦な草地でキャンプを張る。
 
お隣さんは羊飼いのテント。
 
彼らの番犬が一晩中、狂ったように吠えていた。

6月27日 ドマルからカンシワ

ドマルから先、また標高が上がる。
 ここでは6月の末でも川が凍っている。

 だらだらとした坂を上がっていくと
 きれいに雪をかぶった山が見えてきて、これを過ぎるとこの道の最高地点、界山大坂。
 碑には6700メートル(!)と書いてあるが、腕の高度計では5200メートルほどしかない。1000メートル以上もサバを読むなんて、インド人だってここまではしない。さすが中国、白髪三千丈の国だ。

ここを過ぎていよいよアクサイチン。中国とインドで領有権争いをしている土地だが、中国人が道路まで作ってしまって実効支配している。

標高5000メートル前後、草一本、虫一匹いないような砂地が延々と続く。

こんな所を取り合ってどうするんだろう、とつくづく思う。

 お昼もこんな景色の中
 おなじみのメニュー
 おなじみのトラブル。
とは言え、こんな所に取り残されたら死んでしまう。

アクサイチンを通り過ぎるのに5,6時間かかっただろうか。
久しぶりの町、ターホンリュウタンはまたトラックのための町。
 

こんな素晴らしい英語の看板もあり。

この先、カンシワの草地にテントを張り、大事なトイレを掘って宿泊。
 

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コメント (2)
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