一昨日の2月24日は、朝10時から午後4時までずーっと暗い中で大きな画面を眺め続けた一日だった。短編映画の上映会だったが、実に13本もの作品を一挙に観るという初めての体験だった。
2月24日(金)、(公財)「映像文化製作者連盟」というところが主催する「映文連アワード2022 受賞作品上映会 in 札幌」というイベントが札幌市生涯学習センターのちえりあホールで開催され、全日程に参加し短編映画を観続けた一日だった。(途中、昼食のために40分の休みがあったが…)
この「映文連アワード」とは、どのようなイベントかと調べてみると、「プロフェッショナルが選ぶ、プロフェッショナルの仕事にふさわしい作品を積極的に発掘・顕彰することによって、短編映像業界の活性化を図る」ことだという。そのアワードにおいて入賞作品を一挙公開するのが今回の上映会だった。その映画名と上映時間を羅列してみると…、
◆「伝統に生きる~あらかわの工芸技術~ 塗師 角 光男」(29分38秒)
◆「野村万作から 萬斎、裕基へ」(42分00秒)
◆「ガラッパどんと暮らす村」(16分53秒)
◆「伝わる文字は、手でしか書けない」(4分53秒)
◆「心の一人旅」(2分30秒)
◆「生きたかった、だから闘った。~白血病で早世した山口雄也さんのメッセージ」(10分43秒)
※ 白血病で早世した山口雄也さんの在りし日です。
◆「そのドア、自動で開きますか? マジョリティの立場から人権を考える」(40分00秒)
◆「カニマニ氏、語る」(15分32秒)
◆「標津遺跡群 根室海峡のアイヌ文化の成り立ちを追う」(31分00秒)
◆「文化遺産を守り継ぐ 重要文化財旧函館区公会堂 保存修理工事」(54分00秒)
※ 復活なった旧函館区公会堂です。
◆「変わるまち、変われるまち、石巻。Feat.ジュン」(9分42秒)
※ 「変わるまち、変われるまち、石巻。Feat.ジュン」の一場面です。
◆「Hair album」(2分53秒)
◆「わが家にソ連人がやってきた」(28分55秒)
以上が上映された13作品である。一読してみて、どのような傾向の上映会だったのか判断できないのではないだろうか?ドキュメントあり、アニメあり、企業PRあり、と私自身も迷うところがあった。そこで「映文連アワード」の開催要項を見てみると、応募部門が①コーポレート・コミュニケーション部門、②ソーシャル・コミュニケーション部門、③パーソナル・コミュニケーション部門、の三部門に分かれて募集されていたことが分かった。いわば映像に関わる個人、団体、企業など全てから作品を募集していたことが分かった。
その中でグランプリを獲得したのは製作が(株)ロボット、クライアントが石巻市の「変わるまち、変われるまち、石巻。Feat.ジュン」が獲得した。作品は漫画家:石森章太郎さんの原画によるアニメーションで、主人公のジュンを通して東日本大震災で被災した石巻市の復活を願い、それが実現していく様を描いた作品だった。クライアントが石巻市ということは、市民に、あるいは市外の多くの人に石巻市の復興をアピールする意味合いがあるものと思われた。
とても印象深い作品だったが、私的にはやはり映像作品というとドキュメンタリー的な作品に魅かれるところがある。そうした意味で私的に良かったと思えた作品は、「生きたかった、だから闘った。~白血病で早世した山口雄也さんのメッセージ」、「そのドア、自動で開きますか? マジョリティの立場から人権を考える」、「文化遺産を守り継ぐ 重要文化財旧函館区公会堂 保存修理工事」などの作品が深く印象に残った作品だった。
それにしても長い、長~い、一日だった…。