3年ぶりの開催とあって、楽しみにしていたSAPPORO CITY JAZZ 2022の一環である「PARK JAZZ LIVE」だったが、私のリサーチ不足と天候不順のためにやや消化不良に終わった感が強いが、それでもたくさんのアマチュアミュージシャンの演奏を楽しんだ!
7月16~17日の2日間日程で「札幌がジャズの街になる」というコンセプトで、市内10か所において300組のミュージックバンドが演奏を繰り広げる「PARK JAZZ LIVE」が展開された。
私は3年前に開催されたとき、2日間ともSTVホールに朝から夕方まで通いつめ、ビッグバンドの演奏に浸ったことを思い出し、今年もSTVホールに通おうと思っていた。“ジャズ” と一言で言ってもその音楽性は実に幅が広いと私は解している。その中で私が最も魅力を感ずるのはビッグバンドが繰り出す分厚いサウンドである。そのことを期待して、私は開演時間の11時にはSTVホールの座席に腰を降ろしていた。STVホールを紹介する添え書きには「ビッグバンド、フュージョン等迫力のある演奏ならココ!」と書かれていたことでSTVホールを私は選択したのだ。
※ STVホールのトップバッターを務めた「札幌市民楽団」のステージです。
トップバッターは「札幌市民楽団」と称する総勢14名のバンドだった。日常は吹奏楽を主として演奏しているそうだが、この日はジャズテイストを纏った曲を演奏してくれた。いよいよ始まった!その後に期待しながら、次々と演奏されるバンドを演奏に聴き入った。ところがどうも私が期待するものとは様相が違っていた。3年前はJazz Orchestraとかジャズバンド部という名がずらーっと並んでいたのだが、今回はそれが見当たらなかった。その後、「TIGHT LINE」、「Funk@Holic」、「AXIA」という4名、8名、5名のバンドの演奏を聴いたが、どうも私の期待とは違うフュージョン系の音楽ばかりだった。
※ 「Funk@Holic」の女性ボーカリストは舞台慣れしていて、存在感のあるステージを披露した。
パンフを眺めていると、どうやら私の期待のバンドは「メイン会場」と位置付けられている「大通公園2丁目」会場に集結していることが判明した。そこでSTV会場で4組まで聴いた後、私は大通公園2丁目会場に移動した。
移動して聴いたバンドは、「SAPPORO CITY JAZZ VOICES」という8人の女性ボーカリストと4名のバッグバンドによる演奏だった。8名のボーカリストはワークショップで習い始めてまだ3ヵ月程度ということで初心者の域を出ない感じだったが、バンド演奏が多い中では新鮮な感じと一生懸命歌おうとする彼女たちの姿が好ましかった。
※ 「SAPPORO CITY JAZZ VOICES」の初々しい8人のボーカリストたちのステージです。
そして東京、千葉から来たという「Passingrain」というグループは遠征してきただけに実力も十分で、特にアルトサックスの音は素晴らしかった。
※ 私が聴いた中で、この日の№1プレイヤーは、「Passingrain」のアルトサックスの奏者だった。
その後、「fate」、「DOUBLE VIRTUE」という初舞台や久しぶりの舞台だというバンドの演奏の後、ビックバンド「明治大学 Sounds Society Orchestra」の17名が登場した。演奏はさすがに中央でもまれているだけあって、軽やかに迫力あるサウンドを聴かせてくれた。う~ん、やっぱりビッグサウンドの音はいいですねぇ~。
※ 「明治大学 Sounds Society Orchestra」の実力あるサウンドを聴くことができました。
その後も演奏は続いたのだが17時が近くなったのでここで私は帰宅することにした。加齢と共にスタミナが無くなってきたことを感じてしまった。
※ 16日はこのようにアウトドアでも気持ち良く聴くことができたのですが…。
翌17日である。この日も私は出陣した。自宅を出るとき、ポツポツと雨が降ってきたのが気がかりだったが、本降りにはなるまいと思い、会場の大通公園2丁目会場に開演時間の11時に着いた。
この日のトップバッターは「Enju ラテンオールスターズ」という総勢25名のビッグバンドだった。私は3年前にもSTVホールで彼らの演奏を耳にし、「楽しいバンドだなぁ」という感想を持っていたが、この日も3年ぶりというステージで、ラテンミュージックを楽しそうに迫力あるサウンドで聴かせてくれた。また、同時にラテンミュージックとあってサンバのリズムが心地よかったが、なんとダンサーまで登場して楽しませてくれた。
※ 「Enju ラテンオールスターズ」の楽しいステージで17日のパークジャズライブは始まったのですが…。
※ 雨にも負けず、サンバの踊りを披露してくれたブラジル人(?)の若人たちです。
ところが!演奏前から雨が本降りとなって、間断なく降り続く状況となった。「Enju ラテンオールスターズ」の演奏が終わった後、次の演奏までたまらず地下街へ避難した。そして次の「庄子篤宇史とハバイスデーズ」の演奏を聴いたのだが、どうも雨が気になって音楽に集中することができない。しかも雨のために椅子に座ることも出来ない。私はこの後の「旭川南高校ジャズ部」、「中の島小学校BECON」、「Mt.Yotei Jr.Jazz School」、「広尾サンタランド・ジャズスクール」、「サッポロジャュズクワイア」などの演奏を楽しみにしていた。しかし、“雨にも耐えて” という根性を持ち合わせてはいない。泣く泣く断念して会場を後にしたのだった。
※ テレビ塔を背はにしての絶好のロケーションだったのですが、雨には勝てませんでした…。
ということで、今年の「パーク ジャズライブ」は消化不良に終わってしまった感が強い。来年はぜひとも青天の下での開催となり、思いっきりビッグサウンドの音を楽しみたいと思っている。