私の今夏のPMFが始まった。これから何度かPMF関連のコンサートが待っている。その第1弾として、クラシック音楽入門講座(?)クラシックLABO♪ ~音楽を旅するドイツ編~ を楽しんだ。
札幌の街は今、「SAPPOPRO CITY JAZZ 2022」と「Pacific Music Festival 2022(PMF)」が交差するように市内各所でコンサートが開催され、音楽ファンにとっては至福の期間を迎えている。クラシックファンとはおよそ言えない私だが、ここ数年(といっても3年ぶりの開催だが)PMF関連のコンサートを楽しんでいる。今夏も安価なコンサートを中心に何本かのコンサートを聴くことを楽しみにしている。
昨日18日午後、その第1弾として「PMFクラシックLABO♪ ~音楽を旅するドイツ編~」が札幌コンサートホールKitaraで開催され参加した。
※ 開演中のカメラはもちろんNGのため、開会前にパチリと。ステージには二台のピアノが鎮座していました。
クラシックLABOとは、クラシック音楽の魅力を多角的に楽しむ音楽講座、と紹介されている。つまりあるテーマを設定し、その音楽に関連する解説を聴きながら、音楽を楽しむという趣旨の音楽普及・教育プログラムとPMFでは位置付けているようだ。
実はPMFのクラシックLABO♪は今年の3月18日に「音楽を旅するイタリア編」として第1回を実施しており、私はその回にも参加していて(そのときのレポはこちら⇒)今回はその続編ということになる。
今回のドイツ編のテーマは「ドイツ “三大B” にアプローチ」と題して、2台のピアノ演奏とお話で構成されたものだった。「ドイツ “三大B”」とは、ドイツが生んだ大作曲家である「J.S.バッハ(Bach)」、「ベートーヴェン(Beethoven)」、「ブラームス(Brahms)」の名前の頭文字がいずれも「B」で始まるところから、そう呼称されているということだ。
LABOはその “三大B” の作曲家についての蘊蓄をナビゲーターである飯田有抄さんが語り、ピアノデュオのpiaNAの二人(西本夏生さん。佐久間あすかさん)が作曲家の代表曲を演奏するという形で進められた。また「“三大B”だけじゃない!」として、メンデルスゾーンとシューマンというやはりドイツを代表する作曲家についても触れるコーナーがあった。そうして進められた今回のLABOで演奏された曲は…。
◆主よ人の望みの喜びよ BWV147 /J.S.バッハ
◆トッカータとフーガ ニ短調 BWV565 /J.S.バッハ
◆交響曲 第5番 ハ単調「運命」/ベートーヴェン
◆交響曲 第9番 ニ短調 /ベートーヴェン
◆交響曲 第1番 ハ短調 /ブラームス
◆交響曲 第2番 ニ短調 /ブラームス
◆ハンガリー舞曲 第5番 /ブラームス
◆春の歌 /メンデルスゾーン
◆ピアノ五重奏曲 変ホ長調 /シューマン
飯田さんはクラシック音楽のファシリテーターとして活躍しているだけあって、その蘊蓄は奥が深く音楽家を理解するうえで興味深いお話をいくつも聞くことができた。
またpiaNAの二人は、国内のみならずヨーロッパでも演奏活動を行う実力派で、確かな演奏は聞き応えがあった。特に交響曲を二台のピアノだけで紡ぎ出す音はオーケストラとはまた一味違った趣を感ずることができた。
興味深かったのは、シューマンのピアノ五重奏曲をpiaNAの二人だけでは足りず、飯田さんも加わって一台のピアノの鍵盤上に5本の腕が乗っかって演奏したときだった。飯田さんは「大変緊張した」と語っていたが、面白い試みだった。
PMFクラッシックLABOは、これで二カ国を取り上げたことになるが、はたして続編はあるのか?あるとしたら次はどこの国だろうか?続編があるのであれば次も参加してみたいと思っている
※ 登場した2組の方々の写真はウェブ上から拝借しました。