崖から数十本もの氷柱が垂れ下がっている様は “お見事!” だった。今がベストかどうかは分からないが、少なくとも私が昨年見たものよりは遥かに素晴らしいものだった。
※ 滝の直前まで降りていく途中で最初に目にした「七条大滝」の全景です。
氷瀑巡りの最後を「七条大滝」で〆たいと予告していたが、本日その予告を果たすため支笏湖の先の「七条大滝」へ行ってきた。併せて「支笏湖氷濤まつり」、「恵庭峡谷」の三つの滝(氷瀑)も巡ってきたが、それらは後日レポすることにして、本日は「七条大滝」の氷瀑をレポしたい。
七条大滝
私が「七条大滝」の存在を知ったのは、昨年冬「支笏湖ビジターセンター」を訪れた時にセンターのスタッフから紹介されてその存在を知った。しかしスタッフは「少し遅いかなぁ?」と呟いた。私が昨年「七条大滝」を訪れたのは2月27日だった。スタッフの呟きどおりに氷は後退してしまい、お世辞にも “お見事!” とは言いかねる状況だった。
そこで今回、札幌市内の氷瀑を巡り歩いたことから、もう一度!と思い本日出かけたのだ。
そこで見せてくれた氷柱(氷瀑?)は見事なものだった。何はともあれ、撮ってきた写真を見ていただきたい。
※ 凍った氷柱が、暖気のためか、あるいは自重に耐えかねて落ちた残骸だと思います。
※ 滝の真下まで行ってカメラを構えている人がいました。
※ 滝を流れ落ちた水が下流へと流れています。
ところで私は冬の滝巡りをしながら、慣習的に「氷瀑」と表現していたが、これまで巡り歩いた滝は私がイメージする「氷瀑」と言い難いような滝が多かったような気がする。「氷瀑」とは デジタル大辞泉によると「滝が氷結すること。また、氷結した滝のこと」とある。私が巡り歩いた滝の中には、まだ氷結していないところ、あるいはごく一部分が氷結したようなところが多かったような気がする。つまり全面結氷していないのだ。
一方で私は滝本体ではなく、その周囲にぶら下がっている氷柱が豪快にぶら下がっているのを見ると、単純に「素晴らしいなぁ!」と思ってしまうのだ。それは 厳密にいうと「氷瀑」なのだろうか?どうも違っているような気がするのだ。
本日の「七条大滝」の場合も、滝本体は今日も豪快に水を叩き落としていた。けっして滝本体は氷結していないのだ。私が「素晴らしい!」と思ったのは、滝本体の周りにぶら下がっていた氷柱なのだ。それらはどうやら滝本体の流れから分かれた小さな流れや、あるいは崖の中腹から伏流水が染み出てきた水が凍ったもののように思われたのだが…。
そう考えると、これまで見てきた滝の中で「氷瀑」と呼べるのは「アシリベツの滝」、「星置の滝」、「有明小滝」、「白帆の滝」くらいだろうか?本日の「七条大滝」も純粋には「氷瀑」とは呼べないのかもしれない。
ただ、見た目の豪華さからいうと、本日の「七条大滝」は絶対に外せない。ということは、私の場合は語義はどうあれ、見た目で夏と違った姿を見せてくれる滝を見ようと巡り歩いていたということになってくる。そのことに気づいた私だった…。
七条大滝への行き方
※ この図で「七条大滝」へ至るおおよそのイメージを抱いてください。
多くの方がブログなどで「七条大滝」への行き方を説明しているので、今さらの感もあるが、私も一応説明しておきたい。
※ 国道236号沿いにある公設の駐車場です。
※ 林道の入口はゲートが閉じられ、一般車は立ち入り禁止です。
※ よく除雪された道が続いていました。
札幌から行くと国道453号線をひた走り、支笏湖畔を通過し、千歳市と苫小牧市へ向かう分岐の信号から苫小牧市方面(国道276号)にハンドルを切ってまもなく右手に公設の駐車場があるので、そこに駐車する。駐車場からは自分の足で5~60mほど後退し、道路向かいに林道の入口が見えるのでそちらへ進む。入口には「セブンの森」、「復興の森林」と書いた大きな看板が見える。林道は除雪され自動車も走れるようになっているが、一般車は立ち入り禁止である。その道を道なりに17~8分進むと、Y字の分岐点に差し掛かるがそこを右側に進む。依然として除雪された道を進むが、分岐点から10分ほどで右手に「七条大滝」と小さな標識が目に入る。(これを見逃したら大変)そこを右折すると、除雪されていない人の足跡が付いたところを5分ほど進むと「七条大滝」の上に出る。
※ 前方にも林道がありますが、このY字路は右手に進みます。
※ 前方、右手に小さな看板が立てられ「七条大滝」と書かれています。見逃さないように!
※ こちらは除雪されておらず、人の踏み跡だけです。
※ 滝の真上に到達です。この先に急な階段というより滑りやすい急坂が待っています。
そこから滝が良く見える真下まで降りていくのが大変である。できればアイゼンを装着するのが望ましい。(せめて軽アイゼンでも)何もないただの冬靴だと、傾斜がきつく滑りやすいため、相当の苦戦を覚悟する必要がある。
※ 前方に何の装備もしていない若者たちが苦戦しながら登ってきます。
未体験の方はぜひ一度訪れてみてはいかがだろうか?感激すること請け合いである。