「七条大滝」からの帰路、「恵庭渓谷」の三つの滝の氷瀑を訪ねた。どの滝も滝としては魅力的に思われるのだが、氷瀑として見た時は「七条大滝」を見た後だけにどうしても見劣りする感じは否めなかった…。
「恵庭渓谷」の中にある三つの滝は、札幌から支笏湖へ向かう国道453号線の中間地点辺りから左折し、恵庭市へ向かう「恵庭岳公園線」(道々117号線)を走る道路脇に点在する。
白扇の滝
「白扇の滝」は、分岐点から最も手前に位置していた。恵庭市に向かって右側に駐車場があり、そのすぐ背後に「白扇の滝」がある。
※ 駐車場から左の遊歩道を通って滝に向かいます。
※ 売店とトイレが入った建物です。(冬期間は閉鎖)
訪れる人はあまりいないようで、唯一おぼろげな足跡を見つけることができ、その足跡をスノーシューを装着して辿っていくと、河原に建つ立派な売店と公衆トイレ(冬季間のため閉鎖中)の立派な建物があった。建物を巻き漁川(いさりがわ)の河岸に向かうと直ぐに「白扇の滝」があった。「白扇の滝」は高さ15m、幅18mのナメ滝である。
ナメ滝とあって氷は出来にくいようで、豪快な流れは見ることができたものの、氷瀑という観点からは物足りなさが残った。
ラルマナイの滝
「ラルマナイの滝」は、「白扇の滝」から700mくらい走ったところの左側に駐車場がある。駐車場から遊歩道をやや下る。ここも訪れた人は少ないようで、ツボ足で苦労して歩いた跡があり、やはりスノーシューの出番となった。150mも進んだろうか?そこに橋が架かっていて、そこが「ラルマナイの滝」の観賞ポイントだった。
滝は上下2段となっており、上の段の滝は長さ30mのやはりナメ滝だった。ナメ滝ゆえか、やはり滝が凍ったところはあまり見られなかった。下の段の滝は橋の下流のためか、あまりよく見ることができなかった。
※ こちらの2枚の写真は上の段の滝です。
※ こちらは下の段の滝で、川の水は真下に落ちています。それが氷瀑を造った?
※ 滝を滑り落ちた水がラルマナイ川を下って行きます。
なお、ラルマナイという名称は漁川の支流として流れるラルマナイ川に架かる滝ということで付けられた名称のようだ。
三段の滝
「三段の滝」には残念ながら駐車場がない。「ラルマナイの滝」駐車場から道々上を歩いて向かわねばならなかった。それでも距離的には駐車場から300mほど歩いたところの左側に「三段の滝」に向かう標識があった。滝の観賞ポイントは道々に架かる橋下である。夏にはけっして降りることのできない崖をスノーシューで下り、河原に出た。すると川向の高いところから水が下り落ちる滝が目に入った。なるほど段差が付いているが、私の目には二段しか目に入らなかった。おそらく目視できない奥に最初の一段目の滝があるのだろう。高さは全体で15mほどあるらしい。ここも滝自体は凍っていなかった。滝から少し離れたところに氷柱が目に入った。それもイマイチの感は免れなかった。
というように、「恵庭渓谷」の三つの滝は、「氷瀑」という観点からはやや物足りなさが残ってしまった。
ところでこれら三つの滝の近くに「モイチャン滝」という存在を「山歩人・吉克の山楽日記」のブログで知った。「モイチャン滝」そのものは相当な規模の滝(落差60m?)らしいのだが、「モイチャン滝」に至る途中に豪快な氷柱が見られるらしい。この日私は、ぜひとも行きたいと思っていたのだが、この日四つの滝を巡り歩いたことで私の腰は悲鳴をあげていた。これ以上の無理はできないと考え諦めた。できれば今シーズン中に行ってみたいと思っている。