今日も暖かい日で…こんな日が続いたら
夫がお休みの時に、肥料を蒔いたりして耕してもらえるのに
そしてジャガイモ植えが出来るのに…畑仕事も出来ないし
かと言って遊びに行くのもどうかと。
ずいぶん遅くなってしまったけど
ばぁちゃんのお世話になっていた施設へ、2月分の利用料を持って行く事にした。
職員さんの休憩にでもと、長年お世話になったのでコーヒーセットを持ち
いつもの通りなれたダムの見える道へと…天気は上々。
春うららかなる日、国道わきの道を通ってみた。
この道を通って…家の新築の時に半年間施設へ預けた時
毎週ばぁちゃんへ会いに行くのに、四季折々の景色を楽しんだものだった。
だけど今日は慣れ親しんだ風景がちょっと違うように見え
前回通った時は、まだ道路は雪に覆われてたっけ…と
それが、ずいぶん以前の事だった様な気がする。
いつものダム湖 早春の風景
何かが祀られている石碑
途中に癒されていたカタクリの花の咲く場所には
まだ寒さが厳しいのか、ようやく出た葉っぱの間から
小さい小さいカタクリの蕾が、時おり吹く風に身を縮込ませているばかりで
それでも春を感じるには充分過ぎるほどではあった。
独特な模様のカタクリの葉を見つけた!
雪が残る里の春
山蔭には雪が残る雑木林
施設に着くとディとショートの責任者の方や
お馴染みの相談員さんなどが集まり、突然の事でとお悔やみの言葉から始まり
ばぁちゃんの思い出話に花が咲き、ご飯を食べてくれない時があっただとか
腕に傷を作って来た事もあった…送迎バスが雪の田んぼにダイビングした事もあったっけ
あんな事もあったこんな事もあったと、話が尽きず
泣くまいと決めていたのに…不覚にも思わずポロっと。
またいつでも遊びに来てくださいと言う職員に見送られて
たぶん…もう来る事はないだろうと、もし来る時があれば
今度は私か夫がお世話になる時かな~なんて、思わずに苦笑。
何度も通った施設への道
そうそう、今回は思い出話に涙するためではなく
ばぁちゃんの使っていた、リクライニング式の車椅子を
長年お世話になった施設で使ってもらえたら…そんな話をするのも
出向いた要件のひとつでもあった。
施設の責任者の方もありがたく使わせていただきます。と
持ち主を失った車椅子が、誰か施設のお年寄りの為になれば
私としても嬉しい事だった。
ばぁちゃんの車椅子
ばぁちゃんの車椅子は普段使う事はなく、ディやショートの送迎の時に使うくらいで
多少の汚れはあるものの、14年余りとは言っても新品同様の箇所もあったが
それでも食べこぼしの後だとか車輪に付いた埃だとか
手を乗せていた肘掛部分なども、なるべくきれいにして譲ろうと
帰って来てから春の日差しの中で、洗剤を入れたバケツに
タオルをギュッと絞って、一生懸命に磨いた。
長年 ばぁちゃんを乗っけてくれてありがとう。
これからは施設だから、いろんなお年寄りが乗る事になると思うけど
まだまだ現役で頑張って!!と、つぶやいてみた。
この車椅子に乗って施設への往復に、たくさんの思い出が尽きなくて
ここにもあそこにも…ばぁちゃんの生きていた証があった。
今日の一枚 まだ儚げなカタクリの蕾をUP!