「利休鼠」の話は何処にあったろうと、本をひっくり返していたら、桑田忠親著「茶の心・茶道名言集」にあった。原典は「長闇堂記」の利休の狂歌からきている。
「茶事に招かれた際にも、華美な服装をして行ってはならない。ただ、汚れやすい着物の襟を清潔なものに取りかえて、墨染めの布子か、同じ色の綿入れを着て、出来れば、帯と足袋と扇子だけは新しいものを用意していけ」と言っている。その色が持て囃されて今日に至っている。いささか危険な発言だが桑田氏は、「原色一遍倒の好みは、色彩の上からいって、未開人種の好みである。これを利休好みの洗練さと比べると、まるで野蛮と文明の対照である」としている。そして「(原色好みの若者も)年齢と共に、やがて自国の文化の色彩に目覚めるに違いない」と言い「文化を消化するのも、一生の問題」だと言う。 お説ご尤も
「茶事に招かれた際にも、華美な服装をして行ってはならない。ただ、汚れやすい着物の襟を清潔なものに取りかえて、墨染めの布子か、同じ色の綿入れを着て、出来れば、帯と足袋と扇子だけは新しいものを用意していけ」と言っている。その色が持て囃されて今日に至っている。いささか危険な発言だが桑田氏は、「原色一遍倒の好みは、色彩の上からいって、未開人種の好みである。これを利休好みの洗練さと比べると、まるで野蛮と文明の対照である」としている。そして「(原色好みの若者も)年齢と共に、やがて自国の文化の色彩に目覚めるに違いない」と言い「文化を消化するのも、一生の問題」だと言う。 お説ご尤も