津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

男の街

2007-06-12 23:09:54 | 徒然
 熊本城の石垣の独特のそりは「武者返し」と呼ばれ、裃姿の武者が端座しているようだと称えられる。虚飾を取り払った無骨とも思える其の姿は、肥後人の心のシンボルである。歌人安永蕗子氏はそんな熊本の街を「男(を)の街」と呼ぶ。そんな熊本もおしゃれに敏感な若者の街として知られるようになった。女性の県知事、若い熊本市長を育て上げたのは、女性の力だろう。築城400年を迎えて熊本の新しい旅立ちが始まる。道州制などがささやかれる昨今、今後の熊本をどうするのか、為政者ならずとも心しなければならない。明治維新によって過去は否定された。果たしてそうだろうか、否、慎ましやかながら豊かな営みもあったはずだ。古い町の路地に入ると、ふとそう思うのである。

     男の街の小路に細き夏衣 津々堂
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする