津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

謎解きの一品

2012-07-05 18:01:07 | オークション

 ちょっと面白い御軸である。
                       鑑定 江戸期武将・藩主 松平弾正少弼 八条宮様云々書状 掛軸


この松平弾正少弼とは誰なのか・・・ ヒントは宛先である生嶋玄蕃頭にある。この人は八条宮家の諸太夫を務めた人であろう。
実は細川光尚の正室が出産後母子ともに亡くなり、父忠利は後室をさがすべく忠利室の実家・小笠原家の姫を迎えるべく動いている。そこに八条宮の姫をという話が持ち上がり、忠利が困り果てている。その折書状のやり取りをした相手が生嶋玄蕃頭である。この人物については資料として次のようにある。
        「生嶋秀成。八條宮(桂宮)諸大夫。慶長七年姫路に生る。寛永十一年三月十二日従五位下。同年四月廿二日玄蕃頭。寛文元年十二月廿五日従四位上。
        二年十月廿九日歿。年五八。(地下家伝)」
この人の年代を追い松平弾正少弼をさがすと、浅野綱晟であろうと思われる。
細川家とは大変親交が深い広島藩浅野家の三代目藩主である。
                http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%85%E9%87%8E%E7%B6%B1%E6%99%9F

こういう関係がおぼろげながら判って来るとその内容が気になってくる。謎解きの第一弾が終わり読み下しに挑戦してみようと思う。
ひょっとしたらこちらも結婚話かと考えたが、こちらは九条家から入られているからあり得ない。(正室・継室共九条道房女)

12名の方が応札して居られるようだが、ちょっと気になる品ではある。 

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お安く読む 「酒」と作家たち

2012-07-05 08:23:20 | 書籍・読書

 

            「酒」と作家たち (中公文庫)

 
               中央公論新社

 

             http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%90%E3%80%85%E6%9C%A8%E4%B9%85%E5%AD%90

 酒が「」書きに成っているのは、あの佐々木久子が編集長を勤めた雑誌「酒」のことをさしている。
赤字つづきだったと佐々木はエッセイに記し、多くの「酒徒善人」に助けられたとも云っているが、すなわちその「酒徒善人」がノーギャラで文章を提供してくれたらしい。編者はその中から38編を選び紹介している。そうそうたる顔ぶれの大先生の肩肘張らない名エッセイが楽しい。
私は今でも佐々木久子の『酒縁歳時記』(1977年・鎌倉書房)を大事に持っている。そして時折本棚から取り出してなつかしく読んでいる。 

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