熊本市立熊本博物館は本年4月1日から休館してリニューアル工事に入っている。情報が定かではないが来年8月が再オープンらしい(?)
「くまもと市政だより」に「熊本の歴史と自然・リニ―アルする博物館」があり、10月号で6回を迎えている。
前回から歴史担当学芸員の木山貴満氏が担当されているが、これによると歴史のコーナーは少しは充実するようだが、全体のパイが増えるのではなかろうから、さてどうなるのやら・・・・・・
一方熊本県では、図書館に併設されている近代文学館を「歴史・文学館」に改編しようという動きがある。これには文学関係者の反対があるように聞く。
今でこそ潤沢とは言えないスペースに歴史関係資料を展示しようとなると手狭になることは間違いない。増築でもしようというのだろうか。
宇城市松橋町にある歴史収蔵庫が熊本博物館の建設予定地であったが、現熊本県知事によって博物館計画は白紙に戻された。
私は熊本県に於いては歴史・公文書館くらいの施設があってしかるべきだと考えている。県にしろ市にしろ「文化」とか「教育」とか大いに歌い上げているが、このような歴史に関する施設の貧弱さはどういうことだろうか。
熊本大学の手にゆだねらている日本に冠たる「永青文庫」の資料も、県民・市民がこれらに接する機会はそうそうにはなく、大学側も今少しの柔軟な対応が必要ではないのか。私たちは大学のお偉い先生方の研究や論考などが出てくるのを、ひたすら待つほかないのだろうか。
如何にも歯がゆく切ない思いが募るばかりである。