この屏風の発見者、熊本大学工学部の伊藤教授の許では昨年、「甲斐青萍の熊本の町並図に関する研究」を行っておられる。
これもその研究の過程で見つけ出されたものであろう。
甲斐青萍は先祖を細川家家臣とする説があるが、さらに上益城郡御船町の出身であることから甲斐宗運に関係するのではないかと思ったりしている。
伊藤教授から一度お問い合わせをいただいたが、確たるご返事を申し上げるには至らなかった。今後の課題としたい。
中央画壇には進出しなかった甲斐青萍は、熊本の地に根差した作品を多く残している。この屏風を始めとして作品が一堂に会する機会はないものだろうか。本物をぜひとも拝見したいものだ。