津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■「酒縁歳時記」という捨てがたい本

2022-10-19 14:05:18 | 書籍・読書

              限りなき酒縁の旅や雪あかり  柳女(佐々木久子)

 終活の本の処分はまだ続いている。今日は朝から10数冊を紙袋に入れて、ごみ処分した。
捨てようと決心したものは即処分したが、さてどうしようかと迷う本が出てくる。
最期に目を通してからにしようと、読み直して処分したり、又本棚に戻したり、作業はかえって遅々と進まない。
そんな中、久しぶりに目にしたのが、佐々木久子著の「酒縁歳時記」だ。これも読み直していると、捨てがたい、随分草臥れているが本棚に戻した。
                     

 昭和52年の初版本だが、よくぞこんな本を購入したものだと思う。あとがきまで含めて250頁余、中身はすべて「お酒」の話である。
かって「酒」という雑誌がり、佐々木氏はその編集長だった。
佐々木氏は各地の蔵元や杜氏を訪ね、その地の水や食べ物、魚や野菜に触れ、文人や著名人・スポーツ界・芸能界の人たちとお酒を通じての交流の巾広さに驚かされる。
その「酒」という雑誌をどこで読んだのか、面白い雑誌だと思っていたところこの著の発刊を知り購入したように思うから、40歳前くらいの頃だ。
そのころは、本当によく飲んでいた。まだ焼酎が今の様にはなく、ウイスキーが主流だったが、家ではよくお酒を飲んだ。
酒器を楽しんだり、お酒の銘柄を替えたりして楽しんだものだが、最後は軽い感じのお酒をグラスで楽しんだりした。
「上善如水」等は軽すぎて一晩で720mlを飲み上げたりしていた。
熊本は一昨日の雨あたりから、涼気が寒気に変っていく。お酒を楽しむには良い季節になった。
久しぶりに燗をつけて飲むのもよいな~と思ったりしている。近所のマーケットに物色に出かけることにしよう。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

■銀台遺事をよむ「萩原堤修復工事」-3

2022-10-19 06:46:38 | 歴史

   

                                        事 何条得せぬ事の候べき哉と云 実は此男ハ詞(言葉)に恥ましき
           ものなり迚其よし君に告奉りけれハ則頼勝にまかせ(任じ)たまふ
           (承りて)凡男女十五以上 土を運び石を持(負)ん者には皆銭をとら
           すべしと郡中に(申)觸れ其強弱を三品に分つ たとへハ
             男上に百五銅  中に八十四銅  下に七十銅
             女上に八十四銅  中に七十銅  下に五十六銅
           如斯の定にて日毎に与へけれハ我も/\ときをひ集し偖
           しも男女数万人なり 頼勝遠慮を廻しし水際より三四
           十丈此方に元の廣さ二十餘丈いただき 四丈五尺程の堤を
           築たり かくてハいかなる大雨にも水溢ずして川添の里人も
              いね
           夜安く寝思ふまゝに農業をいとなみけり 此堤を築
           とて頼勝昼夜馳廻り下知をなし かの門を過ていらずと
           云る様なりけれハ 民も悦ひ勇て頓てうたを造り 口々
           に諷ひながらに土を運ふ 爰に伊形庄助名ハ質 字は
           大素迚高名の詩人有 是を聞て詩経の雅頌に入て世に 
           梓行せしかば爰に洩らしつ、またざれうたにとりはやしたる
           物ありたる記に
             何れの歳にかありけん卯月皐月の雨久しく降續萩原
             堤崩にければ松江の城岡の里みな淵瀬も有ず成に
             けり 家を流し身を流したる人いくらばかり共知れず右へ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする