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たわいない願いのシンソウ

2023年07月07日 | 雑記帳
 今年もエントランスで笹竹に願いを吊るす企画を実施した。公式の図書館ブログには礼を失する駄弁は語れないので、こちらで思い浮かんだことを書き散らかしたい。短冊に記す願い事に制限はないが、たわいなく書く中味にはやはり、人の真相が宿る。いや、もしかしたら本人も気づかない深層がみえることもある。





 子どもの記す「あしがはやくなりたい」「ばすけがうまくなりますように」「かまきりにあいたい」「まんが家にゼッタイなれますように」などという言葉は、素直に微笑ましく見ていられる。また、「受験が無事にうかりますように」「赤点回避!」などは少し切実さを匂わせながらも、ふむふむと励ましてやりたくなる。


 もちろん「好きな人とつきあえるように」「目黒蓮に会いたい」などの定番モノにも、ぼんやりとした彩りを感ずる。それに反して具体性を帯びる表現にあうとドキッとする。例えば、「おかしの雨がふりますように」 …この子の妄想力はいい。降ってきたらどうするか、というよりお菓子の雨を浴びたいのだろう。


 「労働環境の改善を!!」と書けば、上司や政治家が動くと思っている人はまずいない。それでもそこに記す願いを持ち続けたいという意志の表れか。共通した心持ちを感じるのは「安定が得られますように」と書いた短冊。具体的な内容はわからないが、芯となるのは心の安定であり、書き始めた時点で人は動いている。


 「何かいいことがありますように」の一枚。この気持ちはわからぬではないけれど、いいことの中味を描けないと難しい。極めつけは「たなばたが終わった次の日には100万ありますように」とタナボタを狙った安穏者。金銭を指していると分かるが、曖昧な表現では、100万の●●が貴方を覆う可能性も大いにあり。