日々のつれづれ(5代目)

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【本】山口さやか・山口誠著 「『地球の歩き方』の歩き方」(新潮社)

2011-01-07 21:42:29 | 本・映画・展覧会
 例によって新年は旅先で迎え、旅に相応しい本で今年の読書を始めることにした。提供してくれたカヤノフ氏に感謝。

 海外旅行をした人なら多くが「地球の歩き方」(通称:「歩き方」、蔑称:「迷い方」)と言うガイドブックを知っているのではないか。本書はその「歩き方」の発刊30年を振り返る、記念誌的な一冊である。従って、「歩き方」を手に取ったことのない方はもちろん、長年にわたり購入していない方にはピンと来ない部分が多々ある。

 自分が初めて「歩き方」を買ったのは大学3年の時、アメリカ西海岸3週間の旅行用だった。路線バスとグレイハウンドに乗りユースホステルに泊まる日々、まさに「歩き方」さまさまな旅だったわけで、本書を読むとその旅がおぼろげながら蘇ってきた。LAXから乗ったバス、いきなり乗り間違えて妙なところにいっちゃったんだよなぁ…アメリカに着いて最初の食事はダウンタウンの「吉野家USA」だったっけ…そしてその「歩き方」は帰国時に、別の日本人大学生にあげてしまった。

 本書に書かれている通りで、最近がバックパッカーでなく普通の観光客が「歩き方」を買っているし、自分自身も買い続けている。「地図が不正確だ」と不満を漏らす(それが創刊当初の編集者の思いとは違うとは言うが、それは編集者の勝手であろう)。何でもそうだろうが、長年やっているとスタート時の理念や思いなど、維持する方が難しいのだ。

 今でも買ってるとは言え、自分は以前ほど「歩き方」を信用していない。頼っていないと言う方が正しいか。インターネットで現地観光局のサイトを調べ、グーグルマップで正確な地図を入手しておく…こともたまにある。大概は空港や駅について行動する(爆)

 それでも、今後とも行く先の巻が刊行されていれば「歩き方」を参考にするだろう。もし「歩き方」編集部が創刊当初の理念を取り戻したいのであれば大幅な書面改訂をし、現在の売り上げが1/3くらい(1/3減ではない!)になる覚悟をすべきであろう。いまや海外ガイドブックの「老舗」となってしまった感があり、手を付けるのは難しいだろうね。

 …と本書を読んでいろいろ考えられるのは、やはり自分に「歩き方」の購入&利用経験があるからだと思った。さて次はどこの巻を使おうかな?

 2011年1月1日 ドバイのホテルにて読了
コメント
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