日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
割とまめに書くようにしています。
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【本】伴野 朗著 「大遠征」(集英社文庫)

2015-06-10 22:03:41 | 本・映画・展覧会
 この本も、ひと廻りも年上の知り合いに「断・舎・離」ではないが片付けをお勧めした結果いただいた本。

 主人公・班超が分別ある歳にして文人としての地位を捨て幼少時からの夢を叶え武人として西域に赴き、少数精鋭の部下とともにあっぱれ敵諸国を打ち破り西域の覇者として君臨してゆく、波乱に満ちつつも充実した生涯を描いた物語。

 この手の本が苦手なのは登場人物や地名を覚えられず、人間関係や事件の発生した位置関係を頭の中でイメージできないため。であるが本書には推定ながら地図が描かれており、昨年訪問したカザフスタンあたりも含まれていたので親しみを持って読むことができた。

 古代中国国家群の興亡については知らないし、歴史上の人物についても無知に近い。それでも本書は、そうした人間でも楽しめる。どこまでが史実でどこからが創作なのか。大いに楽しみながら読んだ。

 2015年6月1日 自宅にて読了
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【写真展】豊田直之展 「水の輪廻~広大なる海の行方を追い求めて~」

2015-06-10 06:46:52 | 本・映画・展覧会
 品川のキヤノンギャラリーは2フロア2ヶ所あり、たいてい両方とも観るようにしている。メインは1Fの「S」なので、こちらが後だ。メインは後回しにする性格(笑)。

 水中写真と言えば多くは海中写真で、綺麗な魚(特に色鮮やかな熱帯の)やサンゴ類を写したもの。本展ももちろんそうした作品は展示されているが、メインはそちらではない。山の奥の木の葉からのひとしずく、せせらぎとも言えない、林の脇に染み出るように地表に現われた地下水、それらが流れとなり川になり海に注ぐ。そうした川やダム湖(※ちゃんと許可を取って)に潜り、その気になれば登山者やハイカーも眺められそうな一瞬を水中から撮る。海に出れば、マコモの森やホンダワラの林を地上の森林さながらのシーンとして切り取る。

 神奈川県を撮影場所としたシリーズは道志川や丹沢湖、奥相模湖など馴染みのある地名が頻出、昨年「関東ふれあいの道」を歩いたとき少しでも足元の水に目を向けたことがあったろうかと自問。当日はご本人がいらっしゃったので少しく話させて頂いたが、お住まいの場所が自分のかつての行動エリアと重なり年齢もそう離れていないため大いに親しみを持って会話させて頂いた。主宰されるNPO法人「海の森・山の森」の紹介資料を頂いたが綺麗ごとばかり並べるのではなく現実的アプローチをされている実践的な姿勢にも好感が持てた。

 ご本人ブログ:こちら
 NPO法人海の森・山の森事務局:こちら

 2015年6月2日 品川・キヤノンギャラリーSにて
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