日々のつれづれ(5代目)

旅行レポート以外の、細々としたこと。
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2023年12月1日 【仕事】インバウンド運びたければバスは「セレガーラSHD」を買いなさい

2023-12-20 20:00:00 | 仕事

 今回は全く役に立たない、仕事のこぼれ話を書きます。

 今年始めた、横浜港のクルーズ船客対応アルバイト。色々なポジションがあるのですが、その中の一つに下船客のバス乗せ込みがあります。港に着いて、そのまま自分でホテルや観光地に移動するお客様のほかに、船会社(旅行会社)側で手配したバスで観光や空港、ホテルへ向かうお客様も少なくありません。それらのお客様を、行先の異なるバスに間違いなくご案内して送り出す仕事です。

 バスへの案内はさておき、ご乗車頂く際には荷物を床下トランクにお預かりします。ここで問題になるのが、トランクの容量です。国内で高速バスや夜行バスに乗ったことがある方は、開いているトランクをご覧になって結構な広さがあると驚かれたと思いますが、クルーズ船で一週間以上の旅をする海外のお客様相手だと、全然容量が足りないのです。

 我々がちょっとの旅行に持って行く、小ぶりなキャリーオンがスーツケースで言うSサイズ、海外旅行に持って行く、持ち込み不可なのがMサイズですが、それより大きく、小柄な人では取り回しが大変なLサイズをお持ちのお客様が少なくありません。そして大抵の方が、Lサイズ+Mサイズと言ったように、異なる2つ、時には3つのスーツケースをお持ちです。するとどうなるか。座席数ぶんのお客様はとてもお乗せ出来ないのです。先日は、わずか15名のお客様の荷物で床下トランク2つが満杯になりました。そういうことを予期して、バスは概ね25~30名で1台となるよう、手配がされています。それでも偶に、床下に積み切れず最後の数名分は客席に運び込むことがあります。お客様はたいてい前の方から座られますので、荷物を狭い通路の奥まで持って行くので面倒です…そこは私達の仕事ではないのですが。

 現場に出て解ったのは、普通の人には四角い車体で同じように見えるバスでも、随分トランクの収容力に差があることです。現在、日本の観光バスはいすゞ・日野でほぼ同一仕様の通称「セレガーラ(日野セレガ+いすゞガーラの造語)」と、三菱の通称「おにぎり(後ろ窓の形状から)」がありますが、床下トランクは「セレガーラ」の方が真四角で使いやすく、フレームが突き出ている「おにぎり」は実効容積が少ないのです。多くの荷物を積むため、スーツケースは立てて積みます。この際、「おにぎり」だとLサイズの荷物を立てられないのです。横にして積むと、トランク内で奥まで押し込むのにキャスターが使えず、ドライバーさんは体力を要します。こうなると、Sサイズまでの荷物は預けずに客席に持ち込んで下さい。スペースはありますからとお願いしたくなります(しませんが)。

 また、観光バスには各社とも車高の異なる「HD(ハイデッカー)」と「SHD(スーパーハイデッカー)」があります。客室寸法に大差はなく、床下をどれだけ嵩上げしているかの違いなのですが、Lサイズな荷物の多いインバウンドのお客様をお乗せする場合、この床下容積の差が効いてきます。Lサイズを立てて奥まで転がして積み込んだうえに、Sサイズを平置きできるのです。ただSHDは車高と同時に車両価格も高いため、導入している会社は多くありません。

 「セレガーラ」と「おにぎり」、「HD」と「SHD」、この掛け合わせで4パターン。インバウンド、それもホテル発着の日帰りツアーでなく空港や港からの輸送を考えると、「セレガーラのSHD」が最も、荷物積み込みの不安のない車種であることが判りました。でも、判っちゃいるけど買えないよと言うのがバス会社さんの本音なのだろうとは思います。

 

(写真はフリー素材です)

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【本】山田壮志郎著 「無料低額宿泊所の研究-貧困ビジネスから社会福祉事業へ-」(明石書店)

2023-12-20 13:00:00 | 本・映画・展覧会

 本書はルポやドキュメンタリーでなく学術書であり、予期していたものと違ったためかなり大雑把に読んだ。

 無料低額宿泊所がいわゆる「貧困ビジネス」の場となっている事件が注目を集めたが、その歴史、存在および利用の実態、利用者の声などを、各種統計やアンケート結果とそれらへの解説という形で章立てしてまとめた本。社会問題としてセンセーショナルに書くのではなく、切り口として正しいかはともかく、公的資料から実態を読み解いた労作と言える。

 本書の刊行時期はいわゆる「たまゆら火災事件(2009)」の後であり、「川崎簡宿火災事件(2015)」の前である。その間ソシテCovid-19渦による経済停滞~失業者増を背景とした無料低額宿泊所利用者数は増加しているはずであり、本書に示された状況は悪化しているのではないか。本書は状況を示しているが、それに対する各地行政の取り組みについて細かくは報じていない。また、貧困ビジネスを営む悪徳業者や闇勢力についても触れていない。さらに知りたければ、もう少し読書を続ける必要がある。

 2023年11月30日 自宅にて読了

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【本】芹澤 桂著 「それでもしあわせフィンランド」(幻冬舎文庫)

2023-12-20 06:00:00 | 本・映画・展覧会

 フィンランド人の男性と結婚し、ヘルシンキ郊外に住むことになった著者の「住んでわかったフィンランド」エッセイで、どうやら本書が第4弾らしい。たまたま図書館の棚で見かけて手に取ったので、そこまで分からなかった。

 ちょうど11月上旬にヘルシンキを訪れたこともあり、その時分の気候に関する稿には「そうそう」と頷いたが、あとは「へぇー」と感心するばかり。旅行で訪れる限りは役に立ちそうな情報は少ないけれど、読むと何となくフィンランドを知った気になり、読後に訪れれば親近感が湧こうと言うもの。

 フィンランドが「しあわせな国」かどうか知らないしそう言うイメージは持っていないが、先日久しぶりに訪れた街の印象は「せわしなくない」と言う好意的なものだった。

 2023年11月30日 自宅にて読了

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