「わたしたちの震災物語 ハート再生ワーカーズ」井上きみどり
井上きみどりさんと言えば「子供なんか大キライ」が有名。
もともと関西出身だけど、3.11の時、仙台に住んでいて被災する。
この作品の特異な点は、NPOの活動に焦点を当てていること。
ホント、いろんなNPOがあって、活動されているのに驚いた。
ただ、そのスタッフの質もピンからキリまで。
そのあたりもきちんと描かれている。
P31
「津波でこどもがひとり亡くなった・・・?」
「でもひとりでも助かって良かったじゃない!」
「不幸中の幸いよ!」
(それは励ましになってないって・・・それより、子どもを亡くした人を他人が励ます必要があるのか?)
(身内でも、むずかしい、と思うけど・・・可能なのは、心に寄り添うことだけ)
P83
避難所で子どもに勉強を教えるボランティア活動を始めようとする話。
それに対する、役所の対応のひどさも描かれている。
「避難所の自治会の審議にかけるので待ってください」
「市と区に許可をもらわないとダメだということになりました」
「区の会議にかけなきゃダメですねー」
結局、市会議員を紹介してもらって根回しをして承諾をもらう・・・あぁ、情けない。
P110
余震に対する、犬と猫の反応が面白い。
犬は余震を予知して、ぐらぐら来る前に車に避難。
猫は余震が来ても、平然と寝ている。
それにしても、様々なNPOがあるのに、感心した。
興味があったら読んでみて。
絵はこんな感じ。↓
【ネット上の紹介】
自らも被災した作者が訪ねた被災地、ボランティア、そして被災者たちの記録マンガ 被災体験 石ノ森萬画館編/赤ちゃん一時避難プロジェクト/日本冒険遊び場づくり協会/被災体験 福島県いわき市編/日本トイレ研究所/学習サポート NPOアスイク/浜のミサンガ 環(三陸に仕事を!プロジェクト)/動物愛護団体 アニマルピース/サンドウィッチマンの7か月/チェルノブイリから学ぶべきこと/危機管理アドバイザーに聞く、女性と防災/宮城県仙台市 井上家の場合