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「七夕しぐれ」熊谷達也

2014年05月06日 17時03分54秒 | 読書(小説/日本)

光文社文庫<br> 七夕しぐれ 
「七夕しぐれ」熊谷達也

熊谷達也さんの自伝小説。
おそらく、ほとんど実際体験したこと、と思う。

仙台に、小学5年生の和也が引っ越すところから物語は始まる。
主な登場人物は、この和也と近所に住む同級生のユキヒロ、ナオミ。
この3人を温かく見守る大人・・・ストリッパーの安子ねえ、元ヤクザのおんちゃん。
対立するクラスメート達。

同和問題やいじめの問題も取り込みながら、
当時の心理を克明に、客観的に描写されている。
気がつけば、最終ページ。
一気読みでした

本作品は、この後、「モラトリアムな季節」「リアスの子」と続く。
光文社文庫<br> モラトリアムな季節 リアスの子

【ネット上の紹介】
小学5年生の和也は、宮城県内の小さな町から、憧れの仙台市に引っ越してきた。川沿いに5軒が並ぶばかりのみすぼらしい住まいにショックを受けるが、隣家に住む同級生2人と仲良くなる。ところが学校では、その2人が周囲から浮いているのに気付く。ストリッパーやヤクザもいる自分たちの住む地域が、かつては差別されていたことを知った和也は、2人の友人と他のクラスメイトとの間で悩む…。ねえ、ほんとうの友情って、何だろう?史上初の直木賞&山本周五郎賞ダブル受賞作家が差別問題に正面から取り組んだ、魂に響く成長譚。