【ぼちぼちクライミング&読書】

-クライミング&読書覚書rapunzel別館-

「戦後史入門」成田龍一

2016年01月26日 21時20分36秒 | 読書(昭和史/平成史)


「戦後史入門」成田龍一

基本的な考え方・・・歴史の解釈の問題が書かれている。
ここを押さえなさい、と。
文献も紹介されていて参考になる。
「歴史とは何か」と考える契機となる作品。

敗戦か終戦か?
P22-23
大江健三郎氏の言葉(「終戦世代のイメージ」より)
 敗戦とという言葉は、小学生のぼくの心に、破滅とか屈辱とかのイメージ、もうどうしようもない、絶望的な状態のイメージをよびおこした。
 そして、終戦という言葉は、終結とか安息とかのイメージ、働きおわって休息し再出発しよとする、もの悲しいが、静かなイメージをもたらすものだったのである。

P22
出来事の呼び方には、つねに、歴史を見る人・書く人の「解釈」が含まれているということです。

P109
バブルがはじけたのは1991年ですが、その後、日本経済は一挙に不況になります。「失われた10年」という、長い不景気の時期に入ります。
 逆に世界経済はようやくオイルショックから回復をして安定的な成長を始めたところなんですね。

沖縄戦について
P134-149
ここを紹介すると、入力文字数がいっきに増加するので、実際、自分で読んでみて。

【ネット上の紹介】
「戦後」を学ぶには、まずこの一冊から!占領、55年体制、高度経済成長、バブル、沖縄や在日コリアンから見た戦後、日米関係…これだけは知っておきたい重要ポイントを平易にレクチャー。「歴史とは何か」を考えつつ、“いま”がわかる入門書の決定版。

[目次]
第1章 戦争に負けてどうなった?占領の話(あの戦争を何と呼ぶ?
敗戦?終戦? ほか)
第2章 知ってる?「55年体制」って何?(君は『三丁目の夕日』を観たか
1958年―失われゆく記憶の世界 ほか)
第3章 経済大国?それっていつのこと?(あのころの経済の話をしよう
日本を改造? ほか)
第4章 「もうひとつの」戦後日本を見てみよう(「沖縄」の歴史から戦後を見てみよう
年表のつくられ方からちがう ほか)
第5章 歴史は生きている これからの日本(戦後が終わらない?
「ベルリンの壁」崩壊が意味するもの ほか)
第6章 歴史はひとつではないが、なんでもありでもない(歴史になるまで
歴史になってから ほか)
補章 「戦後」も70年たった…(「戦後70年」…
何が問われている? ほか)