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「はじめからその話をすればよかった」宮下奈都

2017年08月18日 21時31分40秒 | 読書(エッセイ&コラム)


「はじめからその話をすればよかった」宮下奈都

宮下奈都さんのエッセイ。

P80
いい小説には答えではなく、問いがある。読んで「わかった!」と爽快になってもらうことより、「よけいわからなくなった」と考え込んでもらうことを目指したい。

私の一番好きな宮下奈都作品は「よろこびの歌」とその続編「終わらない歌」。
さらに続編はあるのか?
P301
『終わらない歌』もまた、続きを読みたい、といってもらえている。私も、玲の、千夏の、彼女たちのこれからを読みたいと思う。だけど、ひとつ大きな問題がある。二十代に入り、道が分かれていくだろう彼女たちの、さまざまなこれから。嵐になることも、光が射すこともあるだろう。甘い思いもたくさん経験するに違いない。二十代にだけは戻りたくないと常日ごろ思っているひとりとして、彼女たちの激動の二十代を自分が書かなければならないというのは大問題だ。この問題さえ解決できるなら、今すぐにでも彼女たちの未来を読みたいと私も切に願っている。

宮下奈都さんのエッセイは、「神さまたちの遊ぶ庭」と本書だけ。
「神さまたちの遊ぶ庭」は、山村留学体験記なので、純粋なエッセイとも違う。
故に、本書は宮下奈都ファン必読、ということになる。
自分の作品を自分で解説される章があるので、興味深い。

【ネット上の紹介】
大好きな本や音楽、そして愛おしい三人の子どもたちと共にある暮らしを紡いだ身辺雑記。やさしくも鋭い眼差しで読み解く書評。創作の背景を披瀝した自著解説。瑞々しい掌編小説―。読者の心を熱く震わせる「宮下ワールド」の原風景が詰まった著者初のエッセイ集。文庫化に際し、掌編小説2編とエッセイ2編を新規収録。ファン必携、極上の一冊!
日々、つれづれ
掌編 オムライス
本のこと ときどき音楽、漫画、映画
掌編 あしたの風
掌編 ちゅうちゅう
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掌編 野生のバス
ひとさまの本を解説
掌編 サンタクロースの息子
掌編 花は環る